平標山、仙ノ倉山

平標山、仙ノ倉山


【日時】 2006年7月24日(日) 前夜発日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 谷川連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 平標山・たいらっぴょうやま・1983.7m・三等三角点・新潟県、群馬県
 仙ノ倉山・せんのくらやま・2026.2m。二等三角点・新潟県、群馬県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/四万/三国峠
【コース】 登り:平元新道 下り:松手山コース
【ガイド】 アルペンガイド「谷川岳と越後の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「谷川岳・苗場山・武尊山」(昭文社)
【温泉】 街道の湯 500円

【時間記録】
7月23日(土) 17:30 新潟=()=21:30 三俣 (車中泊)
7月24日(日) 6:13 元橋登山口―7:03 登山道口―7:56 山の家―8:38 平標山―9:25 仙ノ倉山〜10:05 発―10:58 平標山〜11:05 発―12:10 松手山〜12:15 発―12:36 鉄塔―13:15 元橋登山口=(往路を戻る)=17:20

 平標山は、谷川連峰の西端に位置する三国街道にのぞむ山である。仙ノ倉山は、平標山の東隣にあって、谷川連峰の最高峰である。山塊を代表する谷川岳が日本有数の岩場を抱いた山であるのに対し、平標山から仙ノ倉山にかけては、笹原に覆われた女性的な稜線が広がっている。平標山への登山道としては、元橋を起点とする平元新道と松手山を経由するコースからなる周遊コースが一般に用いられている。

 土曜日は、昼から青空が広がるようになり、日曜日の天気は期待できるようである。平標山から仙ノ倉山を歩きに出かけることにした。今シーズンに入ってから二回ほど、登ろうかと予定していたものの流れていた。
 ETCの夕方の通勤割引を使い、100km圏内の小出まで高速を走り、後は一般道で湯沢に入った。ガソリン代も値上がりしており、交通費を節約する必要がある。
 翌朝、元橋の登山口駐車場に入ると、車は六台ほどで閑散としていた。下山時には、車も増えていたが、それでも四分ほどの入りであった。この時期としては、異常な少なさである。西日本方面で、記録的な大雨となって、ニュースでも洪水の画面が繰り返し流されているため、山を控えてしまった者が多いようである。
 登りには、平元新道を使うことにした。平標山は、これまで五回登っているが、毎回違ったコースからアプローチしており、平元新道は、二回下りに使っただけである。最近のコースの整備とからんで、最も一般的なコースを登ってみる必要がある。
 いつもならば、団体が列を作って歩いているところだが、静かな林道歩きが続いた。林道は緩やかではあるが、登りが続いて、標高も上がっていくようである。長く感じる林道歩きであるが、歩き始めで気力・体力とも充実しているため、良い準備運動といった感じで、登山口に到着した。
 登山口から登り始めたところに、水場が設けられていた。それなりに急な斜面なのだが、階段が整備されており、歩きやすくなっていた。ただ、自分の歩幅で歩けないため、足には負担がかかった。
 意外に短い時間で稜線上に到着すると、そこは山の家である。建て替えのため、6月から11月の間は使用できないとされている。小屋には、ネットがかぶされて、立ち入り禁止と書かれていた。駐車場には、宿泊、キャンプ、水場、トイレは使用できないと張り紙がしてあったが、小屋の上手に、移動用のトイレが設置してあり、水も引かれて蛇口から流れ出ていた。
 水を飲んで、元気を取り戻し、平標山の山頂をめざした。ここからは、階段登りの連続になって、ひたすら体力勝負になる。青空が広がり、緑の笹原の中に、登山道が高みに向かって続いていた。歩き始めに山頂のように見えるのは、尾根の張り出しなので、体力の配分に注意する必要がある。
 苗場山の山頂も谷の向かいに眺めることができ、反対には、逆光ではあるが、仙ノ倉山が、なだらかな山頂を見せていた。
 平標山の山頂には、三人連れが休んでいるだけであった。平標新道は、橋が流されて徒渉できず通行不能という掲示がしてあった。
 天気も良いので、迷わず仙ノ倉山に向かった。階段状の登山道を下っていくと、鞍部のお花畑に出る。ニッコウキスゲの群落や他の花を楽しめるところであるが、花はほとんどなかった。初夏の花も終わってしまい、後は夏の花を待つ時期に当たってしまったようである。
 仙ノ倉山への道も、階段登りが続いた。仙ノ倉山まで足を伸ばす者はそう多くはないはずで、過剰整備のような気がした。仙ノ倉山の山頂が近づくと、ニッコウキウゲやハクサンフウロの花も現れた。手前のピークから一旦下った後に登り返すと、仙ノ倉山の山頂に到着した。
 これが三度目の山頂になった。前の二回は、展望は閉ざされており、今回初めて、展望を確かめることができる。縦走路の下り口まで進んでみた。エビス大黒の頭が、鋭角的な稜線を見せていた。アップダウンのある細尾根が続き、万太郎山の向こうに遠く谷川岳が見えていた。先回の縦走の際に、この眺めが開けていたら、平標新道から登ってきて、仙ノ倉山山頂到着時にはかなり疲れていたため、めげそうになっていたかもしれない。
 仙ノ倉山の山頂に戻って、ビール片手にひと休みした。トンボが群れになって飛び回っており、ブヨのような虫も一掃されていた。
 平標山に戻ってからは、松手山経由で下山することにした。このコース沿いにはお花畑が広がっている。花は少なめではあったが、時折花の写真を撮るために足を止めることになった。
 以前は歩きにくかったガレ場も階段状に整備されていた。もっとも、間の小石が流されてしまって、丸太が飛び出しており、伝い歩きをするような所も出てきており、今後の整備が危ぶまれる感じであった。
 昼近くになっても、まだ登ってくる者がいるのには驚かされる。それも、疲れて足が止まっているような者が多い。登山口が同じなので、体力度は同じようなものだが、松手山コースの方が体力が必要な気がする。
 松手山でひと休みした後、カメラもしまって、下りに専念することにした。分譲地が、眼下に見えているが、なかなか近づいてこない。
 下山した時には、階段登りが続いてせいか、日帰りの山としては、足にも疲労がたまっていた。

山行目次に戻る
表紙に戻る