坂戸山、方丈山

坂戸山
方丈山


【日時】 2006年7月1日(土)〜2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 1日:曇り 2日:曇り

【山域】 巻機山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 坂戸山・さかどやま・633.9m・二等三角点・新潟県
【コース】 裏坂戸山コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/十日町/六日町
【ガイド】 新潟の里山(新潟日報社)、新潟県ふるさとの散歩道(新潟県観光協会)
【温泉】 岩の湯 300円

【山域】 谷川連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 方丈山・ほうじょうさん・843.2m・三等三角点・新潟県
【コース】 湯沢パークスキー場
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/越後湯沢/越後湯沢、土樽
【ガイド】 なし
【温泉】 岩の湯 300円

【時間記録】
7月1日 12:00 六日町発=(R.253、津久野 経由)=12:50 若宮八幡宮―13:47 尾根上―13:57 岩崎分岐―14:15 坂戸山―14:30 発―14:41 岩崎分岐―15:10 ゲート―15:38 若宮八幡宮=(六日町、R.17 経由)=19:00 三俣
7月2日 6:30 三俣=(R.17、湯沢 経由)=7:00 湯沢パークスキー場駐車場〜7:25 発―7:39 登山口―8:03 尾根上―8:24 方丈山〜8:35 発―9:18 ゲレンデ上―9:35 湯沢パークスキー場駐車場=(湯沢IC、北陸自動車道 経由)=13:00 新潟
=16:10 新潟着

 坂戸山は、巻機山から金城山を経て西に延びてきた尾根が、魚野川に落ち込む末端にある山である。上杉長尾の山城が置かれた史跡の山として知られている。地元では、健康登山の山として親しまれ、最近では、カタクリの山として人気も高くなっている。何本もの登山道が開かれているが、新潟県の登山ガイドに取り上げられることが少ないのは不思議である。
 
 上越国境の蓬峠のすぐ北側から西に延びる尾根を足拍子山稜と呼ぶ。この尾根は、シシゴヤノ頭、コマノカミノ頭、足拍子岳、荒沢山、柄沢山といったピークを連ね、方丈山で終わっている。方丈山の山裾の西には中里スキー場、北には湯沢パークスキー場が広がっている。湯沢パークスキー場から登山道が開かれているが、まったく知られていない。名前の由来は、この地にある名刹「瑞祥庵」の開祖(方丈様)が、 この山頂で座禅を組んで修行をしたことで命名されたと言われている。

 六日町で仕事があり、土曜日は、昼から山に出かけることになった。梅雨も本格化して、金曜日は本降りの雨となったが、土曜日の昼には雨は上がった。昼から歩き出すため、近くて時間もかからない山を選ぶ必要がある。六日町の坂戸山は、1時間ほどの登りで山頂につくので、丁度良い。いくつかの登山道が開かれているが、五十沢ダムに向かう途中で見て気になっていた裏坂戸山コースを歩くことにした。
 六日町から五十沢ダムへの道に進み、津久野を過ぎると、裏坂戸山コースの標識が現れる。山裾に向かい、集落内を抜けていくと、お堂の前に出て、林道が奥に続いていた。丁度、お堂にお参りしていた地元の人に、坂戸山へはこの道で良いかと訊ねると、良いとのことであった。もう少し林道の奥へ車を乗り入れることもできそうであったが、下山に岩崎へ通じる道を使ったなら、車をここに置いておいた方が良い。お堂の名前を確かめると、若宮八幡宮とあった。
 沢沿いの林道の歩きが続いた。気温が高く、汗がしたたり落ちた。虫も多く、快適な歩きとはいえなかった。やはり、7月ともなると、低山歩きには我慢が必要なところもある。
 林道の分岐に出て、左右のどちらにいくか迷った。地図に書かれた破線は左の沢沿いに続いているので、左の道に進んだ。この先は夏草も多くなり、車は、無理をした入ってもこの分岐までのようである。
 再び分岐に出て、地図を見て、そのまま沢沿いに直進した。荒れた林道が続いていたのだが、右手にカーブをえがいていき、草ぼうぼうになり、そのうち終点になってしまった。道を間違ったということで、引き返した。沢沿いに道がないかと探したが、結局、先の分岐に戻ってしまった。
 分岐で左の道に進むと、すぐ先で、坂戸山の標識が草に隠されているのが見つかった。その先の広場で、5台ほどの森林組合の車が停められているのに出会った。どうやら別の林道が続いているようである。この上は伐採地になっており、若い杉が並んでいた。登っていくと、回転ノコを背負った一団が山から下りてくるのとすれちがった。草刈りを行っていたようで、山道の上を草が覆っていた。伐採地を過ぎると、枝尾根の上に出て、道もしっかりしてきた。結局、破線道よりも南の尾根に道が付けられていた。
 山頂が近づいてきたところで、岩崎への道があるのか注意しながら歩いた。突然、二台の車が停められているのに出会って驚かされた。どうやら、岩崎からの破線は、林道のようである。帰りは、この道を下ってみることにした。
 尾根沿いの道が続いたが、横堀や曲輪跡も見られて、山城であることが良く判った。山頂付近の曲輪跡は、草も刈られて、良く整備されていた。
 山頂に到着してみると、お堂の扉を開けて、整備の最中であった。どうやら、山頂近くまで車で上がってきていたのは、この人達のようであった。
 タオルを絞ると、したたり落ちるほどの汗をかいていた。曇り空で遠くの山は見えなかったが、六日町の市街地を見下ろす眺めは高度感があった。
 下りは、分岐に戻り、岩崎への林道に進んだ。林道には草が茂っており、よく知っている地元の人間でなければ、車での走行は難しい。ジグザグを交えながら下っていくと、谷間沿いの道となり、沢を渡ったところで、ゲートが設けられていた。
 杉林の中の林道歩きになったが、歩き始めのお堂に戻るための近道のため、岩崎には出ずに、林道の分岐を左へと進んだ。山裾の道を進んでいくと、意外に短い歩きで、車に戻ることができた。
 翌日は、苗場山あたりをめざそうかと思って、湯沢へと移動した。湯沢で温泉に入ったり、夕食をとったりするうちに夜になった。苗場山は、翌日の天候次第なので、三俣で車を停めて寝た。夜中に雨になった。
 朝には、雨は止んでいたが、稜線をのぞむと、ガスがかかっおり、風も強かった。高い所では、霧の中の歩きになってしまいそうである。低い山に計画変更することにした。
 方丈山は、2004年4月25日に登ったが、この時は、中里スキー場よりヤブコギで登っていったところ、登山道に出て驚かされた。下山は、この登山道を辿って湯沢スキーパークスキー場に下り立った。この時、山頂に三本松コースというもう一本の道が通じており、どこに通じているのだろうという疑問が生じた。宿題をかたづけるべく、もう一度方丈山に登ることにした。
 湯沢スキーパークホテルの前の駐車場に車を停めた。ホテルの右手からゲレンデに進むと、右手に初心者用のコースが下りてきている。ここの取り付きには、方丈山と書かれた標識が立てられていた。しばらくは、林間コースの登りになる。スキーコースが左手に大きくカーブするところが、登山道の入口で、ここにも標識が置かれている。沢沿いに登山道が通じている。あまり歩く者はいないのか、落ち葉が覆っていたが、ピンクのテープの列が続いているので、助けになる。しばらく登っていき、左岸に移ったところから、ブナ林の斜面の登りになる。山頂標識に書かれているブナ林コースの由来である。下生えは少ないのでどこでも歩けてしまい、かえって道を辿るのが難しくなっている。
 ひと汗かくと尾根の上に出る。尾根をたどっていくと、山頂が近づいたところで、急坂になる。土にステップも切られて、ロープも掛けられているが、下りには、滑らないように注意が必要である。
 急坂を登り切ると、方丈山の山頂に到着する。山頂は灌木に囲まれており、飯士山や足拍子山の眺めが広がっている。湯沢付近の山の麓に広がるスキー場が目障りであるが、これにはとりあえず目をつぶろう。国境稜線は厚い雲に覆われており、風とともに雲が流れていた。
 山頂標識には、登ってきたコースには、「ブナ林コース」とあり、反対側をさして「三本松コース」と書かれている。ひと休みしながら、地図を見ながら三本松はどこなのか探したが、判らなかった。歩いて確かめることにした。
 山頂からは、ザレた痩せ尾根の下りになった。すぐに尾根沿いはロープが張られて進入禁止となり、右手の灌木帯に迂回路が設けられていた。傾斜地のトラバースで、ロープを握って通過すると、尾根に戻ることができた。振り返ると、ザレた急な尾根に、ステップが切られていた。登りはともかく、下りは、捕まる木の枝もなく、足を滑らせる危険性が高そうであった。
 この後は、危険なところは無かった。尾根の下りを続けていくうちに、大原太川沿いの車道を見下ろすようになって、678m点を通過する尾根に乗っていることが判った。湯沢パークスキー場に戻るようで、最後に車道歩きは必要なさそうであった。ブナに囲まれた尾根を下っていき、678m点を通過すると、岩が積み重なった小ピークに出た。大岩の上に立つと、方丈山の山頂を良く眺めることができた。大原太川の奥には、大原太山が聳えているはずであったが、ピラミッドの下しか見えなかった。
 この小ピークからは、僅かな下りでゲレンデ上部に出ることができた。後は、ゲレンデ歩きで、駐車場に戻ることができた。
 方丈山は、1時間程で登れる山であるが、展望ピークであり、もっと知られて良い山である。
 下山後、足拍子尾根の取り付きの柄沢山に登ろうかと思って、中里スキー場に向かったが、地図の破線道は、ゴルフ場の中に通じており。立ち入ることができなかった。足拍子尾根は、歩く者が少なく廃道になったと聞いているが、取り付くことができないのでは、登山者がいるわけはない。取り付きが変更になっているのかどうか、調べてみる必要がある。
 時間は早かったが、いささか気勢もそがれて、温泉に入って家に帰ることにした。

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