赤面山、富士見山、川桁山

赤面山、富士見山
川桁山


【日時】 2006年6月3日(土)〜4日(日) 前夜発1泊2日 各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 3日:晴 4日:晴

【山域】 那須連峰
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 赤面山・あかづらやま・1701.0m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 日光、白河/那須岳、白河/那須岳、那須湯本
【コース】 旧白河高原スキー場より周回
【ガイド】 新分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)、うつくしま百名山(福島テレビ)
【温泉】 ちょぽランド」西郷 600円

【山域】 白河
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 富士見山・ふじみやま・437.2m・一等三角点補点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 白河/白河/白河
【コース】 羅漢山霊園より
【ガイド】 阿武隈の山を歩く(新ハイキング社)

【山域】 磐梯山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 川桁山・かわげたやま・1413.2m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 福島/磐梯山/関都
【コース】 観音寺川コースより千石川コースへ周回
【ガイド】 新分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)、会津百名山ガイダンス(歴史春秋社)、うつくしま百名山(福島テレビ)

【時間記録】
6月2日(金) 20:30 新潟=(磐越自動車道、東北自動車道、白河IC、R.4、大谷 経由)
6月3日(土) =0:30 白河高原スキー場  (車中泊)
6:50 白河高原スキー場―7:47 ゲレンデ上―7:52 分岐―8:21 赤面山〜8:34 発―9:02 分岐―9:43 中間点―10:13 登山道口―10:26 堀川口―11:07 白河高原スキー場=(R.289、白河、R.294、羅漢山霊園 経由)=13:09 富士見山=(R.294、御代宿、上戸 経由)=15:30 観音寺  (車中泊)
6月4日(日) 7:15 観音寺川林道口―8:13 林道終点―8:53 小田峠―9:48 川桁山〜10:03 発―10:36 三十八転び坂上―11:17 林道入口広場―12:20 観音寺川林道口=(猪苗代磐梯高原IC、磐越自動車道 経由)=15:00 新潟

 赤面山は、那須連峰の朝日岳の北から東に延びる支脈上の山である。那須甲子有料道路沿いの旧白河高原スキー場からと、那須甲子少年自然の家から登山道が整備されている。

 富士見山は、白河市内にある一等三角点ピークである。山頂へは、車道が通じており、横付けできる。

 川桁山は、猪苗代湖の北岸に磐梯山と向かい合う山である。山麓にスキー場を中心としたリゾート施設が開発されているが、自然豊かな静かな山を楽しむことができる。

 残雪期も終わり、登山道を辿る山歩きの時期になった。ガイドブックを眺めていくと、福島県の山の中から選んだ「うつくしま百名山」の残りの山が気になった。残りは4山となり、終了も手が届くようになっている。その中から、赤面山と川桁山を登ることにした。赤面山は、栃木県境近くの那須連峰の山で、少々遠いことから後回しになっていた。また、川桁山は、隣の天狗角力山と合わせて登りたいと思い、ヤブコギの時期を選ぼうとして延ばしのばしになっていた。
 高速代のETC深夜割引を利かせ、また登山口の白河高原スキー場に入るための那須甲子有料道路の料金を節約するため、深夜の到着を計画した。磐越自動車道から東北自動車道に入り、時間をみはからって、白河ICを下りた。予想通り、深夜で有料道路のゲートは解放されていた。これでこの道路の代金の920円が節約できた。
 白河高原スキー場は、現在では閉鎖になっている。レストハウス前の広場に車を乗り入れて停めた。途中でも、若者の路肩に車が停まっていたが、スキー場を起点にして暴走族が車を走らせていた。以前、和尚山から安達太良山に登った時、有料道路の母成グリーンラインの駐車場で、一団に取り囲まれたことを思い出したが、幸い、車は少なかった。
 朝起きてみると、10台ほどの車が並べられて停められていた。登山者もいたが、大部分は山菜採りのようであった。
 赤面山へは、リフト沿いの登りで始まった。登山道のようなものは無く、ゲレンデの中を適当に登っていくことになった。スキー場が閉鎖になったためか、草が伸びて歩きづらいところもでてきた。途中で、ゲレンデの左端に移動すると、比較的歩きやすくなった。第一のリフト終点を過ぎて第二のリフトにかかると、傾斜はさらにきつくなった。幅広の一枚バーンであったのだろうが、雨水で大きく掘り込まれて、歩くコースを見定める必要があった。
 傾斜が緩んでから笹原の中の踏み跡を辿ると、尾根沿いの登山道が始まった。この道を辿ると、すぐ先で、下山コースにする那須甲子自然の家への登山道との分岐にでた。ブナ林の中の登りとなった。緑が濃い道であった。すぐにダケカンバが目立つようになり、続いて樹林限界を超えた笹原の登りになった。山頂に迫ったところで、左手に茶臼岳や朝日岳の眺めが広がった。
 到着した赤面山の山頂は、ガレ場となって、山頂標識と立派な展望盤が置かれていた。目の前に前岳越しに三本槍岳の山頂が広がっていた。登山道が延びているのが見えていたが、途中で残雪のトラバースがあり、通過は難しそうに見えた。左手には、茶臼岳と朝日岳、右手には赤崩山(旭岳)の眺めが広がっていた。歩行時間もそれほど長くはない山としては、素晴らしい展望の山である。
 下りは、花を眺めながら歩くことにした。アズマシャクナゲやアカヤシオの花を見ることができたが、花は多くは無かった。今年はツツジの裏年とのことで、花は多くないと覚悟はしていたが、この山での楽しみの一つと考えていたシロヤシオにはここまでで全くお目にかかれていなかった。
 分岐に戻り、那須甲子自然の家への道に進んだ。ブナ林に囲まれた尾根の下りが続いた。登山道は、各所で丸太の段々で整備されていたが、泥で滑りやすいところもあった。
 下りの途中、ようやくシロヤシオの花が現れた。ツツジとしては、高い木のため、花に近づいて写真を撮るのが難しい。シロヤシオは、ゴヨウツツジとも呼ばれ、愛子様のご紋として選ばれて、一般的にも名前が知られるようになっている。透き通った白花で、清楚という言葉が相応しい。ただ、花は多くはなく、裏年ということを実感した。
 尾根の末端では、地図の破線とは異なり、1150mピークを越してから一旦南東へ下り、その後トラバースしてから北に延びる尾根を下るというコースをとった。沢音が近づくと、最後は未舗装の林道に飛び出した。右手に林道を辿ると、那須甲子有料道路に出ることができた。この堀川口には、登山標識は無いので、こちらから登るときは注意が必要である。
 この後は、車道歩きを頑張ることになった。すぐ先で、有料道路のゲートが設けられていた。堀川口から登れば、有料道路の料金を節約できる。結局、40分の歩きで車に戻ることができたので、我慢の範囲であった。
 時間は早かったが、山は終わりにして、近くの温泉へ向かった。
 翌日の山のために、猪苗代へ移動する必要があったが、白河市内にある富士見山の一等三角点を訪れていくことにした。
 富士見山の山麓には、霊園が広がっており、ゲートが解放されるのは8:30〜17:00と書かれていた。霊園上部から未舗装の林道が続いていた。車一台幅の林道を進んでいくと、テレビの中継基地の置かれた山頂に出た。左手の高みに上がると、フェンス際に一等三角点が埋められているのを見つけることができた。車横付けの一等三角点は、それだけを目標にすることは時間がもったいないので、ついでに訪れる機会があるならば、見逃すわけにはいかない。
 高速代の節約のため、一般道を通って、猪苗代南岸に出た。猪苗代湖畔は、観光客で賑わっていた。時間は早かったが、コンビニで夕食を買い込み、川桁山の登山口に向かった。川桁山の麓には、巨大なリゾートホテルが建てられていた。観音寺川沿いの林道を進んで、このホテルの裏手に回り込むんだ。林道を進むと、ダンプカーや登山者の車とすれ違うようになった。道幅も狭いので、枝道に車を乗り入れて、夜を過ごすことにした。
 朝になったところで、車をホテル脇の林道入口に戻し、ここの広場に車を停めた。周回コースをとるつもりなので、最後の林道歩きが長くなるのは辛い。
 登山口を目指しての林道歩きが始まった。途中で、林道の分岐が現れた。ここまではダンプカーが行き来しているため、道が良くなっていたが、沢沿いに進む川桁山への道は荒れ気味になった。林道の脇には、意外に花が多く、ラショウモンカズラやコンロンソウの花を眺めることができた。荒れた林道に気を使いながら車を進めるよりは、花を見ながら歩いた方が楽しい。1時間の林道歩きで終点広場に到着した。車が一台停められていたが、山菜採りのもののようであった。沢沿いの緩やかな登りが続いた。山の稜線が近づくと、一気の急登が始まった。ステップが切られていたが、滑りやすい斜面であった。
 急登は、意外に短い時間で終わり、天狗角力取山との鞍部の小田峠に到着した。今回の目的の一つに、天狗角力取山の偵察があった。ここからは、標高差150m程の登りになるが、踏み跡のようなものは見あたらなかった。ツルもからまっており、ヤブコギも大変そうであった。このコースからヤブコギを強行するか、北側の林道を利用するあるいは、残雪期を狙うべきか、もう少し作戦を練る必要がある。
 川桁山に向かって進むと、再び急登が始まった。この登り口の沢の畔には、サンカヨウの花が咲いていた。灌木帯の中の登りに汗を流すことになった。
 傾斜が緩むと、山頂から南に延びる稜線の一画に飛び出した。磐梯山や安達太良連峰の眺めが広がった。灌木帯の稜線を辿ると、川桁山の山頂に到着した。山頂は広場になって、三角点が頭を出していたが、周囲は木立に囲まれて、見晴らしは良くなかった。磐梯山の山頂をかろうじて眺めることができ、猪苗代湖の湖岸を見下ろすことができた。誰もいない静かな広場に腰を下ろしてひと休みした。
 下りは、千石川コースに向かった。ブナ林が広がっており、新緑を楽しみながらの下りになった。下りの途中で、数組の登山者とすれ違った。一方からのピストンとなると、この千石川コースからの往復の方が覆うのかもしれない。一気に高度を下げると、1080mピークの手前で尾根から外れて、ブナ林の中のジグザグの下りになった。登山道も落ち葉に埋もれており、辿るのにも注意が必要であった。
 一気に高度を落とすと、沢沿いの道になった。から松林が広がるようになると、植林用の荒れた林道の歩きに変わった。林道の開始部は広場になっており、登山者の車が停められていた。一帯は、別荘の分譲地になっていた。
 この後は、覚悟を決めて、車道歩きを続けた。結局、1時間の歩きで、車に戻ることができた。林道歩きを覚悟しなければならないとしても、川桁山は、周回コースで歩いた方が変化に富んで面白い。

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