丸山・城山

丸山・城山


【日時】 2006年5月13日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 東頚城丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 丸山・まるやま・372.5m・二等三角点・新潟県
 城山(時水城跡)・じょうやま(ときみずじょうせき)・384m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/小千谷/小千谷
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:30 新潟=(関越自動車道、小千谷IC 経由)=9:25 両新田登山口―10:22 桐沢峠―10:35 丸山〜10:40 発―11:00 時水分岐―11:16 城山〜11:37 発―11:51 水場入口―12:20 姥清水―12:50 両新田登山口=(往路を戻る)=14:30 新潟

 丸山と城山(時水城跡)は、小千谷の町の背後の、信濃川左岸に沿って延びる丘陵地にあるピークである。西山遊歩道としてハイキングコースが整備されている。

 五月連休が終わった後から、風邪をひいて、体調不良の一週間となった。山行の疲労で体力が落ちて、風邪に対する抵抗性も低下しまったようである。土曜日は、曇り後雨の天気予報が出た。天気が崩れる前に、簡単な山を歩くことにした。地図を見ながら考えて、小千谷の城山に出かけることにした。これまでにも二度歩いているが、地図にも登山道は記載されておらず、地図上で登山道を正確に示すことができないでいる。
 最近では、初登頂の山といっても、そう簡単にはいかなくなっており、GPSを使って歩いていない山の登り直しになっている。あいかわらず、登山は地図とコンパスだけで充分といっている、旧勢力も多い。しかし、自分でコースを決めて登るヤブコギや積雪期登山ならいざしらず、できあいの登山道を辿る際には、地図とコンパスだけでは、登山道を地図に落とすことはまず不可能である。地図が大切といいながら、正確さを欠いたまま放置しているという矛盾である。ただ山に登るだけなら、GPSは必要ではないが、山の資料をまとめるなら、なくてはならない。
 丸山から城山への登山道は、展望も良く気に入っているが、最近遠ざかっていたのは、2004年10月23日に起きた新潟中越地震のせいである。地震による生き埋め崩落事故が起きたのも、この山の信濃川を挟んだ対岸にあたる。山古志の山はかなり歩いていたのだが、地形自体が変わってしまい、今までの記録は参考にならなくなっている。復興もかなり進んできたはずなので、そろそろ中越方面の山も様子を見にいってみよう。
 小千谷ICで高速を下りて、まずは両新田登山口を目指す。両新田の西側の山裾に、南北に長い長方形の貯水池が地図に記載されているが、ここが登山口になる。JA小千谷水稲育苗施設の建物の脇を過ぎると、未舗装道路に変わり、右手に林道が分かれる角に、西山遊歩道両新田口の標識が立っている。もっとも、現在では、柱しか立っておらず、標識部が落ちて立てかけてあるので、今後は注意が必要である。
 幅広の林道が、桐沢峠まで続くのだが、倒木が目立っていた。もっとも、ハイキングとして歩く分には問題はない。192mピークの南を巻いていくと、右方向に地獄谷温泉への山道が分かれた。
 登山道の周辺には、ナガハシスミレ、トキワイカリソウ、チゴユリ、カタクリ、ヒロハナンテンショウ、オオイワカガミ、ヤマエンゴグサの花を見ることができた。
 林道が、土砂崩れによって無くなっている所が現れたが、踏み跡が付けられており、歩くには支障はなかった。水場を過ぎると、僅か先で、桐沢峠に到着する。
 この峠部では、北の鉄塔に通じると思われる踏み跡と、桐沢へ通じる山道、つつじ園に通じる山道、そして丸山への尾根道が分かれている。峠に置かれた石仏の脇から、急な登りが始まる。ひと登りすると、傾斜も緩くなり、三等三角点の置かれた丸山に到着する。小千谷方面は、刈り払われて、信濃川の流れや、山本山越しに越後駒ヶ岳を望むことができる。反対側は、木立がややうるさいものの、八石山や米山、黒姫山といった刈羽三山を眺めることができる。
 丸山からは、緩やかに起伏する尾根道が続く。歩いていても気持ちの良いコースである。木立の緑も濃くなっており、ミツバツツジのピンクの花がひと際鮮やかであった。
 途中、尾根上に土砂がむき出しになっている崩壊地が数カ所現れた。地震によって山崩れが生じて、その後、尾根上を整地したようである。崩壊地の上は、両脇が切れ落ちていると言っても、危険なほどではなく、良い展望地になっていた。
 城山が迫ると、鎖も掛けられている急坂が現れる。これは、山城の土塁が残されているためである。登り切った城山の山頂には、お地蔵様が置かれている。周囲の展望が開けて、標高は低いながらも、楽しめる山頂である。風を避けて西側斜面に下ると、一面にオオバキスミレの群落が広がっていた。
 下りは、一旦南に下るが、ここも土砂崩れで、幅広の道が寸断されていた。尾根に乗ると、右手に水場への道が分かれる。286.8mピークを右に巻いて下っていくと、直進する道と、左に分かれる道の分岐に出る。ここは、時水への標識に従って左の道に進む。ジグザグを交えながら下っていくと、小ピークになった時水冬城の下の姥清水に下り立つ。後は、30分程の車道歩きで、両新田登山口に戻ることになる。
 丸山から城山へのハイキングコースは、花も多く、展望も楽しめることから、もっと歩かれても良いコースである。
 
山行目次に戻る
表紙に戻る