八石山

八石山


【日時】 2006年5月7日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨
【山域】 東頚城丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 赤尾八石山・あかおはちこくさん・474m・なし・新潟県 
 下八石山・しもはちこくさん・513.8m・二等三角点・新潟県
【コース】 登り:三ツ小沢コース経由 下り:峰コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/岡野町/法坂
【ガイド】 新潟花の山旅(新潟日報事業社)

【時間記録】 8:30 新潟=(北陸自動車道、)=9:45 南条登山口〜9:45 発―10:08 林道登山口―10:25 登山道分岐―11:08 沢コース上―11:12 赤尾八石―11:15 沢コース上―11:23 下八石山〜12:00 発―12:18 登山道分岐―12:29 林道登山口―12:40 南条登山口

 八石山は、柏崎市と小国町の境界に位置する山である。柏崎地方では、八石山、米山、黒姫山をまとめて、「刈羽三山」と呼んでいる。八石山は、北に位置する二等三角点の置かれた513.8m峰を下八石山、最高点の518m峰を中八石山、南に位置する三等三角点の置かれた494.9m峰を上八石山と呼び、さらに下八石山の北に位置する474mピークを赤尾八石山と呼ぶ。地元の手で、登山道や山頂の避難小屋が充分に整備されている。

 五月連休ハイライトの巻機山・ネコブ山縦走を終えて、翌日の6日は、さすがに動く気になれなかった。7日の最終日は、二日連続で山を休むのはもったいなく、簡単な山に出かけようと思った。あいにくと天気予報は雨となっていた。傘をさしてでも歩ける山として、柏崎の八石山を選んだ。山頂に、小屋があって休めることも、雨の日にはありがたい。
 もっとも一般的な南条登山口を目指した。登山道は、地図にも記載されておらず、登山口も判りにくい。柏崎ICで高速を下りて、南条を目指せば、その近くから、八石山登山口を示す標識が続くようになる。山の麓の民家に行き当たった所で左折して未舗装の林道に進むと、右手に大きな駐車場が現れる。林道を先に進んだ先にも駐車して歩き出すことができるが、冬の時期には、ここが歩き出しになる。GPSで登山コースを記録することも目的の一つであったため、車はここまでにした。トイレも設けられた大きな駐車場には、もう一台車が置かれているだけであった。下山後には、もう一台増えていたものの、連休最終日にしては、雨とはいえ、寂しい状態であった。
 駐車場の隅には、八石山登山コースのイラスト図が掲載されているので、これを見て、コースを把握するとよい。
 杉林の中の登りで始まる。オオバキスミレやナガハシスミレ、イカリソウなどの花を見ることができた。緑も濃くなっていたが、その色に溶け込むように、オオハナンテンショウの大型の花がひっそりと咲いていた。気が付くと、付近には、幾つもの花があった。サトイモ科の花とあって、筒型の花は形が面白い。
 写真を撮りながらのんびりと登っていくと、下から迂回してきた林道に飛び出す。以前よりも路肩が広くなって、車を停めやすくなったようである。車道を横断すると、再び登山道が始まる。沢を右手に見ながら登っていくと、湿地状の窪地に出る。ここはかやかり場と呼ばれているようである。
 左手に沿う尾根に上がると、道は二手に分かれる。尾根沿いは、峰コースと呼ばれ、左手の水平道に進むと、その先で、沢コースと赤尾コースに分かれる。峰コースを下山に使い、沢コースから登ることにした。
 水平な道を辿ると、すぐに沢沿いの道が分かれた。赤尾コースの水平道を進めば、赤尾からの尾根沿いの登山道に合流することになる。
 沢沿いの登山道は、それほど急なところも無く、歩きやすい道であった。沢には、残雪がまだ残っていた。かやかり場付近のカタクリは、すでに枯れていたが、沢沿いの道では、盛りの花が目立つようになった。エンレイソウも多く、さらに高度を上げていくと、ニリンソウの群落も現れた。花を楽しむには、良いコースであった。炭焼き小屋跡を見ると、そう遠くない距離で、稜線上の登山道と合わさった。
 左に曲がれば、赤尾八石山となる。遠くない距離なので寄っていくことにした。ユキツバキを見ながら緩やかに登っていくと、赤尾八石山の山頂に到着した。展望台が設けられているが、あいにくの雨で、なにもみえない。
 来た道を戻って、分岐を反対に進むと、八石山の山頂直下の急登になる。階段登りの連続で、息もあがってしまった。縦走の疲れが、足にもきていた。
山頂一帯は、雪が消えたばかりのようで、ショウジョウバカマが、いくつも花を咲かせていた。ピンクの花よりも、白花が多いのが面白かった。白花のショウジョウバカマは、余所では珍重されるのかもしれないが、柏崎付近の山では普通に見られる。
 雨は小降りで、傘をさしたり閉じたりしながら登ってきた。ただ、腰を下ろして休める状態ではないので、「やまぼうし」と名付けられた山頂の小屋に入ることにした。中では、宴会でも行われているかと思ったのだが、予想に反してだれもいなかった。きれいな小屋で、畳敷きの上にテーブルも置かれて、鍋もしやすい。枕や毛布も置かれており、そのまま酔いつぶれても大丈夫である。設備が良すぎて、一人で休んでいると、かえって場違いな感じもした。ひと休みして出ようとしたとき、4名グループが入ってきた。
 下りは、峰コースに進んだ。このコースもなかなかの急坂が続き、一気の下りになった。
 車に戻り、雨の日にも登山を楽しむことができたことに感謝して家路についた。
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