荒城山

荒城山


【日時】 2006年2月4日(月) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雪

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 荒城山・あらしろやま・357.0m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新発田/天王、上赤谷
【コース】 米倉より
【ガイド】 なし
【温泉】 城山温泉 700円

【時間記録】 8:20 新潟=(R.7、新発田、五十公野 経由)=9:35 米倉有機資源センター〜9:52 発―11:21 鉄塔下―11:37 荒城山〜11:45 発―11:52 鉄塔下〜12:05 発―13:04 米倉有機資源センター=(往路を戻る)=15:30 新潟

 荒城山は、五頭山塊の北端に位置する山である。地形図には、麓の米倉や大槻からの破線が記載されているが、山頂直下を送電線が通過しており、その巡視路を使って登ることができる。

 荒城山には、1999年12月12日に登っているが、これは猿ヶ馬場山の南に通じる林道の終点から送電線巡視路を辿ったものである。巡視路は枝尾根を乗り越しながら谷間にも入っていくので、積雪期には使えない。尾根通しとなると、北の神社マークのあるあたりから取り付き、145点、280点を通る尾根沿いに登るのが良さそうに思えた。大槻から林道に進んだあたりから取り付くコースも候補としてGPSに記憶させ、あとは現地で考えることにした。
 この週末は、再び寒気が入り込むとの天気予報が出ていた。道路の凍結が怖く、家をゆっくり出た。バイパス上でも、吹雪になって視界が悪くなり、車のランプを点灯してのノロノロ運転になった。山はあきらめて引き返そうかとも思ったが、考えがまとまらないまま運転を続けた。新発田市内は、消雪パイプのおかげで、道路に雪が無くなっていた。五十公野を過ぎると、再び雪道に変わったが、除雪車が出動しており、車の運転も問題は無くなっていた。
 米倉を過ぎると、右手の田圃越しに荒城山の眺めが広がってきた。吹雪も止んで、山歩きを行える状態になった。目標の神社マークへ通じる車道はきれいに除雪されていたので、車を進めた。この車道は、米倉有機資源センターに通じるものであった。かなり大規模な工場で、堆肥を作っているようであった。工場の入り口手前の路肩に車を停めた。
 工場入り口の除雪終点から雪に埋もれた車道を進むと、すぐ先で尾根の取り付きになった。少し藪っぽい尾根であった。藪が埋まっているためか、足がずぼっと埋まる所もあり注意が必要であった。取り付きの急登を終えて145m点に到着すると、台地状で方向が判りにくくなった。このコースは、枝尾根も多く分岐して、GPSが活躍することになる。
 標高が上がると、雪庇も現れ、その下をトラバースするところも出てきた。藪がうるさい所もあり、雪山と藪山を同時に体験するようになった。灌木を手で掻き分けると頭から雪を被って、雪だるまになってしまった。木立の間から山頂下に立つ大鉄塔が見えるようになったが、高い所に見えており、登りを頑張る必要があった。
 ようやく鉄塔の下に出たが、同時に吹雪が強くなった。鉄塔から山頂までは、水平距離70m、標高差50mの短い距離であるが、急斜面になっていた。左手は雪の付いた急斜面で、右手は藪であった。夏道があるといっても、藪を掻き分けて通るような踏み跡で、雪のある時期には、全く役に立たない。枝を掴みながらの登りになった。藪をすり抜けるときのスノーシューの足さばきが、難しかったが、なんとかこなすことができた。右手から尾根を合わせると、そのすぐ先で山頂に到着した。夏ならば5分のところが15分の登りであったので、まずまずのペースであるが、時間以上に長く感じた。
 荒城山の山頂は、雪の小広場になっており、周囲の展望が開けていた。吹雪は止んで、青空も見えていた。猫の目のように変わる天気であるが、遠くには雪が降っているように霞んでいるところもあり、この山頂もいつ吹雪に変わるかは判らなかった。二王子岳は目の前であったが、山頂部は隠されていた。五頭山塊は、幾重もの尾根が重なって標高を上げていき、送電線の鉄塔が見えることから、真木山あたりまでが見えているようであった。日本海方面には、櫛形山脈や新発田市街地を眺めることができた。周囲の木立は雪の綿帽子を被り、平野も真っ白に染まっていた。
 風が冷たく腰を下ろして長居はできなかった。下りは、登り以上に木の枝に頼る必要があった。鉄塔からは、滑落の心配はなくなり、気は楽になった。吹雪が一時激しくなったこともあり、トレースは早くも所々で消えていた。
 荒城山は、藪っぽい尾根道や山頂直下の急登など、小さな山の割りには楽に登れず、それがまた面白い山であった。頭から被った雪のために体も冷えており、一番近い温泉ということで、城山温泉へと急いだ。

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