要害山

要害山


【日時】 2006年1月14日(土) 日帰り
【メンバー】 3名グループ
【天候】 雨

【山域】 朴坂山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名 
のろし山・のろしやま・200m・なし・新潟県
物見山・ものみやま・240m・なし・新潟県
要害山・ようがいさん・281m・なし・新潟県
【コース】 平林城跡より
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条/坂町
【ガイド】 なし
【温泉】 胎内グランドホテル  300円

【時間記録】 6:50 新潟=(R.7 経由)=8:25 平林城跡登山口〜8:38 発―9:04 馬洗場―9:20 首切り清水―9:38 のろし山―10:00 物見山―10:15 要害山〜11:12 発―11:23 首切り清水―11:32 馬洗い場―11:50 平林城跡入口―12:57葛籠山集落はずれ=(往路を戻る)=14:00 新潟

 飯豊連峰と朝日連峰を分かつ荒川の河口部に位置する神林村に、色部氏の居城であった平林城跡がある。平林城は、慶長3年(1598)上杉景勝の会津移封に伴って色部氏が会津金山城に移って廃城になったが、現在も土塁、堀などの跡が良く残され、国の史跡に指定されている。背後の丘陵地帯には、山城が築かれ、要害山(加護山古城跡)には、楼台(近世の天守閣)が置かれていたという。

 大雪の後は、一転して、気温が上がり雨の予報が出た。ニュースでも雪崩の危険性が話されており、注意が必要になった。悪天候でも歩ける山として、要害山を選んだ。歩行時間も短く、危険な所はなく、山頂には小屋があるのが有り難い。
 小雨の朝になった。登山を中止する程でもなく、山に向かった。葛籠山集落手前から平林城跡登山口に通じる車道は雪に埋もれていたが、集落内を通り抜け、千眼寺への十字路に向かうと、平林城跡登山口まで除雪されており、登山口の駐車場まで車で入ることができた。
 雨具を着込み、スノーシューを履いて歩き出した。幸い、雨も小降りのままであった。登山道には、最近のものらしいトレースが付いていた。雪の表面が雨で柔らかくなっていたが、それほどむぐらずにトレースを辿ることができた。
 土塁の間を抜けていくと、要害山の登山口の標識が現れる。一旦左にトラバースしてから緩やかな登りを始める。ひと汗かくと、長辺田(ちょうべた)の馬洗場に到着する。その先も緩やかな登りが続く。新しく買ったスノーシューがうれしいのか、先頭は早いペースで歩い続けた。この日は、トップは、ほとんど譲って、後ろからついていくだけだったので楽をできた。
 「烏帽子山山麓を経て不動滝」という標識を見ると、ピークに囲まれた盆地に出て、首切清水に到着する。首切清水は、雪に埋もれていた。のろし山方面にはトレースは無かった。時間も早く、天候もそう悪くはないため、のろし山経由で登ることにした。杉林との境界部を歩いていくと、のろし山の山頂下に出る。夏道は、急斜面をトラバース気味に登っていくので、雪のある時期には辿れない。手前の尾根に取り付いて、のろし山手前の鞍部をめざすことになる。
 雑木林の尾根の登りは、雪も踏みしめると足場が決まるので、それほど難しくはなかった。昨年の2月19日にも登っているが、その時よりも楽であった。雨のために雪が締まってきている。稜線に出た所で、右に稜線を辿ってひと登りすると、のろし山の山頂に到着していた。
 雨雲が立ちこめていたが、日本海の海岸線と坂町中条方面の町並みや嶽薬師を眺めることができた。目標の要害山は、高く見えていたが、歩いてみると時間はそうかからない。要害山自体は時間もかからない山なので、のろし山に寄ることを是非勧める。
 稜線沿いに登っていくと、物見山に到着して、ここでもひと休みになる。休憩ポイントが適当な間隔で出てくるのも良い。ベンチは上の板だけが雪の上に出ていた。白い頭になったのろし山を見下ろしながらひと息ついた。
 物見山から急な斜面をひと登りすると、土塁の下に出る。夏道は、下を少し進んでから登るが、雪のある時はすぐに取り付く。土塁の上に出ると、すぐ先が要害山の本丸跡になる。展望を楽しんだ後、山頂脇に立つ小屋に入った。板張りの簡単な小屋であるが、下が土間状の板張りになっており、靴を脱ぐ必要もないのが簡単で良い。他に登山者もいないため、貸し切りの小屋になった。最近では、大峰山や八石山など、小屋のある低山は、冬の間も賑わうようになっているが、この要害山は、まだ知られていないためか、静かなのが良い。火を起こして、ゆっくりと昼食を楽しんだ。
 下りは、スノーシューならではの、快調な歩きを楽しむことができた。雪が少し柔らかにも、良いクッションになった。登山口までは、もう着いてしまったかといった感じであった。
 温泉に入っても、時間が早い内に帰宅になった。雨は本降りに変わっていたので、丁度良い山行であったということになる。
 要害山は、展望の良い山なので、晴天の時は勿論お勧めであるが、悪天候の時も、時間がかからず山頂に休憩できる小屋があることから利用価値の高い山である。

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