嶽薬師

嶽薬師


【日時】 2005年12月24日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り時々雪

【山域】 朴坂山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 嶽薬師・だけやくし・391m(386.7m・四等三角点)・新潟県
【コース】 小岩内より往復
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条、小国/坂町、越後下関
【ガイド】 無し

【時間記録】 8:30 新潟=(R.7、十文字、R.113 経由)=9:45 小岩内〜9:56 発―10:33 見晴らし―10:53 油こぼし―11:08 姥杉―11:25 うがい池―11:45 嶽薬師〜12:05 発―12:11 うがい池―12:15 姥杉―12:22 油こぼし―12:32 見晴らし―2:52 小岩内=(往路を戻る)=15:10 新潟

 日本海の海岸平野部と荒川、女川の間に挟まれた一帯には、標高200〜400m程度の山塊が広がり、朴坂山塊と呼ばれる。嶽薬師は、荒川河畔にあり、三角形の山頂が良く目立つ山である。山頂には、お堂があり、麓の小岩内から参道が通じている。
 クリスマス三連休の二日目は、嶽薬師へひさしぶりに出かけることにした。嶽薬師を最初に登ったのは、1997年2月8日で、スノーシュー歩きとしてであった。二回目のスノーシュー歩きで慣れていなかったことと、初代のスノーシューはウォーキングモデルであったため、途中の急坂に苦労した覚えがある。この年は雪が少なくて途中まではつぼ足で歩け、トレースも利用できたことから、幸運のおかげで登頂できた山行であった。
 冬山では、車の置き場所が、最初の問題になる。小岩内に到着してみると、道路脇には、除雪の壁ができていた。嶽薬師の登山者用駐車場に通じる農道の入口付近は、道が狭まっており、路上駐車はできなかった。幸い、小岩内集落入口に、スペースがあり、車を停めることができた。
 登山口のお堂までは、新しくできた近道を辿るよりは、除雪されている集落内を抜けた方が楽そうであった。集落内の坂道を登っていくと、T字路にでて、ここは左折。続いて右折すると、お墓の脇に出て、登山口に到着する。道順は少し複雑だが、案内の標柱が立てられている。
 お堂の前で、スノーシューを履いた。トレースは、全く見あたらなかったが、登山道は窪みの中に続いているので、迷う心配はなかった。雪は、積もってから少し時間が経っており、歩きやすい状態であった。気長に登りに専念することになった。
 標高160mの地点にある見晴らしからは、真っ白に染まった新潟平野の展望が広がっていた。ここにはベンチが置かれていたはずであるが、雪の下であった。ここから先の登山道は、尾根の左右をトラバースしながら続くようになった。雪の斜面になって落ち込んでいる所もあったが、下は雑木林で、それ程の危険は無かった。スノーシューのトラバース性能を確かめる良い機会になった。MSRのスノーシューは、外エッジが雪に食い込み、トラバース性能も高かった。
 油こぼしの標識を見て、ひと息入れた。天気はめまぐるしく変化し、歩き始めは青空が広がっていたのだが、黒雲が覆うようになり、激しく霰が降ってきた。油こぼしの先で尾根は広がる。尾根を右に外して、登山道を注意しながら辿っていくと、雑木林の中に広がる杉木立の下に出ると、その奥に姥杉がある。この付近は、判りにくく、雪の無い季節に歩いて、雪山のイメージを掴んでおく必要がある。赤布も時々見かけるが、系統的には付けられていない。今回は、GPSにも姥杉他の位置情報が入れてあるので、迷う心配は無いが、初めての時は、トレースがあったおかげで、たまたま登れたのであろう。
 姥杉から先は、登山道は、斜上して立岩の下で折り返すように方向を変え、鞍部直下のうがい池に向かっている。地図の破線は、尾根を乗り越して、尾根の東側に続くように記載されているが、これは違っている。
 雪の中、登山道を見分けることは全くできなかった。ここからうがい池までは、直登することになる。傾斜を見ると、左手が登りやすそうであった。幸い、スノーシューを蹴り入れると、ステップになって、急斜面でも登りやすい状態であった。初めての時は、ウォーキングモデルのスノーシューで、ここの登りにはかなり苦労した覚えがある。スカイラインを透かして、鞍部を目指して右に方向を変えていくと、うがい池に到着した。
 うがい池のすぐ上の立岩鞍部からは、稜線沿いと安心したら、朴坂山への稜線に引き込まれそうになっていた。風が冷たかった。登山道は全く判らなくなっており、林の中をぬうような歩きになった。
 山頂のお堂は、雪に埋もれて、軒先の彫刻も手が届くほどになっていた。お堂の背後に回ると、高坪山から櫛形山脈の眺めが広がっていた。再び太陽が出てきたので、雪の上に腰を下ろし、展望を楽しみながら大休止とした。
 帰りは、うがい池からの急斜面は駆け下りて、下りを楽しんだ。スノーシューでの下りは楽であったが、急ぎすぎて、かえって息が切れるようなところもある。登山口からは、スノーシューをせっかく履いていることから、雪に埋もれている農道を歩いて、車道まで戻った。

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