多宝山

多宝山


【日時】 2005年12月17日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 弥彦角田山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 多宝山・たほうざん・633.8m・一等三角点本点・新潟県
【コース】 間瀬峠より
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/弥彦
【ガイド】 なし
【温泉】 だいろの湯 800円、タオル付き

【時間記録】 8:00 新潟発=(新新バイパス、新潟西バイパス、R.116、県道新潟・寺泊線、経由)=9:10 間瀬峠〜9:28 発―9:50 石瀬峠―10:30 多宝山1.1km標識―10:55 多宝山0.6km標識〜11:01 発―11:16 作業道分岐―11:40 多宝山〜11:56 発―12:05 多宝山0.6km標識―12:15 多宝山1.1km標識―12:40 石瀬峠―12:55 間瀬峠=(往路を戻る)=15:00 新潟

 弥彦山は、越後平野の日本海際に、角田山や国上山と共にひとつの山塊を作る山である。山頂は、越後一宮として名高い弥彦神社の奥の院の置かれた弥彦山と、一等三角点の置かれた多宝山のふたつのピークに分かれている。
 弥彦神社から弥彦山へ至る表参道は、冬の間でも登山者は多く、トレースが付けられているため、スノーシュー歩きには適していない。スノーシュー歩きのためには、石瀬峠を経て北尾根を辿るコースが、登山者も少なくて良い。

 12月としては、異例ともいえる大雪に見舞われている。天気が悪そうなため、近場の山ということで、多宝山に出かけることにした。岩室から石瀬峠登山口へ通じる林道は、雪が多くなると車で入れなくなる。冬の間のコースとしては、除雪が確実にされている間瀬峠から歩き出した方が良い。
 新潟から間瀬峠への道路には、シャーベット状の雪が少し残っているだけで、特に問題はなかった。弥彦スカイライン入口の駐車場に車を止めて歩き出した。弥彦スカイラインの入口には、しっかりしたゲートが設けられており、乗り越える必要があった。歩き始めは、道路にに雪は無かったが、すぐに数センチの積雪になった。
 石瀬峠から登山道に入る。尾根の取り付き部の階段は、雪も少なく、そのまま現れていた。つぼ足での登りが続いた。潮騒が風に乗って聞こえていた。多宝山まで1.7kmの標識を過ぎ、次の1.3km標識で、登山道は尾根を外して、右にトラバースしてから尾根に戻る。尾根には、標識杭が埋められており、そのまま直進しても良く、帰りには尾根通しに下った。その先で、急斜面に突き当たるため、登山道は、右手の枝尾根へとトラバースしている。尾根に取り付いた所に、1.1km標識が立てられている。
 次第に雪も深くなったが、足首が埋まるほどなので、そのままつぼ足で歩き出した。青空が広がり、雑木林の間からは真っ白な飯豊を望むことができた。このような天気ならば、別な山の方が良かったかなとも思ったが、日本海の方を見ると、黒雲が広がっていた。この晴天は長くは続かないようである。
 0.6m標識に出たところで、スノーシューを履くことにした。もう少しつぼ足で歩くことはできるが、今日の目的はスノーシュー歩きである。いずれにせよ、この雪の増え方からして、最後はつぼ足では登れそうもない。
 スノーシューを履いても、少し進むと、足が潜るようになり、一歩ずつ足場を固めての歩きになった。スピードは急に落ちた。先回の大蔵岳では、ラッセルで体力切れとなり、七合目で引き返しになった。不安感も湧いてきたが、頑張って歩くしかない。
 スカイラインから登ってくる作業道跡に出て、ひと息いれた。この先は、ブナ林の中にベルト状の雪道が続き、コース中で、もっとも美しい区間である。足を止めて写真を撮るのも、良い休みになった。階段登りも雪に埋もれて、一気の登りになった。傾斜が緩んで灌木帯を進むと、山頂のレーダードームが姿を現した。
 多宝山の山頂は、風が強く、雪も積もらないのか、一等三角点が頭を脱していた。周囲の木の枝には霧氷が付いていた。弥彦山方面からは、誰も上がってきておらず、足跡はなかった。
 山頂は風が冷たくて休めず、ブナ林まで下ってから大休止にした。風も弱く、良い休み場になっていた。今日も弥彦山の方は大賑わいであろうが、このように静かに山を楽しむことはできない。
 下りは、スノーシュー歩きの醍醐味といって良く、大股で一気に下った。途中で、二人の登山者に出会ったが、ワカンも持っておらず、ラッセルの覚悟は無いようであった。石瀬峠近くまでスノーシューを履いたまま下ったが、土も出てきたため、脱ぐことになった。
 車に戻る直前から雨が降り出した。低気圧通過後の一時的な天候回復時に、山歩きを行ったようである。
 翌日は、テレビのニュースでも繰り返し報道されていたように寒波が襲来し、路面が凍結していたため、山はお休みになった。

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