荒川山、真木山

荒川山、真木山


【日時】 2005年11月26日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 コマタ・こまた・630m・なし・新潟県
 真木山・まきやま・542.2m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新発田/天王、上赤谷
【コース】 剣龍峡登山口より花ノ木平コース登山口へ
【ガイド】 なし
【温泉】 出湯ゆうあいの里 300円

【時間記録】 8:20 新潟=(R.7、豊栄、月岡、R.290、荒川 経由)=9:00 剣龍峡〜9:23 発―9:33 奥の院―10:29 焼山―10:54 カツラノマ分岐―11:02 分水嶺―11:14 コマタ―11:21 660mピーク―11:29 コマタ〜11:47 発―12:03 崩壊地鎖場―12:10 穴マクリ展望台―12:37 花ノ木平―13:03 真木山―13:27 花ノ木平―13:49 花ノ木平コース登山口―14:32 剣龍峡=(荒川、R.290、出湯、水原、R.49 経由)=16:00 新潟

 五頭連峰は、阿賀野川と加治川の間25kmほどに、新潟平野の縁に沿って1000mに満たない峰々を連ねる飯豊連峰の前衛峰である。最近の登山ブームもあって、松平山から五頭山、菱ヶ岳、宝珠山に至る縦走路がつながっているが、松平山以北は、手つかずであった。今年の秋に、荒川集落の奥の荒川川源頭部に登山道が開かれた。荒川山登山道と呼ばれているが、最高点は地図には名前の記載されていないコマタ(630m)である。

 インターネットで荒川山の登山道開設のことは知っていたが、登山道のお披露目がすんでからと考えていた。新聞でも紹介されたことから、最近では、新潟周辺の山の知り合いはほとんど登っているという状態になっている。冬の訪れも近づいており、ここらで荒川山を登っておく必要があった。荒川山に登るもう一つの理由は、残雪期を利用して、金鉢山を経由して北部縦走を行う際にこの登山道を利用できるかというものである。登山道を利用して稜線へ上がり、その先は残雪を利用してというのが望ましい。そのためには、登山道の様子を知り、登山道をGPSで確かめておく必要がある。
 豊栄から月岡温泉に向かい、荒川の集落から山に向かう道に進んだ。道標には、剣龍峡という指示が出ている。剣龍峡は、以前、峡彩ランタン会の集会で使ってお馴染みになっている。渓谷沿いの道になると、赤い鳥居が現れ、それを過ぎると、トイレが設けられた駐車場に到着する。ここが登山口であると、事前に教わっていた。車もすでに4台停まっており、人気のほどがうかがわれた。
 橋を渡って対岸のあずまや脇に登山届けのポストがあり、ここから登山道が始まっている。奥の院への参道とも書かれているので、歩き始めは昔からあった道のようである。枝尾根の急登がいきなりはじまった。一旦傾斜はゆるむも、すぐに急坂が現れた。一の坂、二の坂、三の坂を過ぎると、祠の置かれた小広場に到着した。ここが奥の院のようであった。
 この先も長い登りが続いた。意外に体力を必要とするコースであった。滑りやすい急坂を登り切ると、痩せ尾根に出て、左手の展望が広がった。下山する予定のコマタからの尾根の向こうに、白くなたt二王子岳と飯豊連峰が姿を見せていた。写真撮影のために足が止まった。その先のピークが焼山であった。ここからも素晴らしい眺めが広がっていた。南には金鉢山がボリュームのある姿を見せていた。登頂意欲をそそる眺めをしていたが、今日はそこまでは足を伸ばせられない。
 焼山からは一旦下りになる。鞍部付近にはブナ林が広がっていた。東に方向を変えて登りに転じたところで、カツラノマへの道が左に分かれた。入口に立ち入り禁止のロープが張られていたが、道が尾根沿いに下っていた。右手には、すぐ近くまで沢が迫ってきた。尾根の登りの途中で、右手から落ちてきた沢が横切って左に滝となって落ちているところがあった。注意深く落ち口を渡った先にはハシゴが掛けられていた。この先の登りをもうひと頑張りすると、コマタに到着した。
 コマタからの下山路は、左に進むが、右奥に向かっても踏み跡が続いていた。道を間違えたと言いながら戻ってきた集団と入れ違いに、この踏み跡に進んだ。木立の中で見通しの良くない斜面を登ると、崩壊地になったピークの上に出た。目の前に金鉢山の山頂が大きく広がっていたが、踏み跡はここまでであった。ヤブコギをしても登りたいところであるが、時間もなさそうであった。春になったら、また訪れることにしよう。
 コマタに戻って大休止とした。刈り払いも行われて見晴らしも良くなっていたが、今登ってきた720mピークの方が山頂らしい。どうせなら、720mピークを荒川山としてしまえば良いものを。荒川山に登りにきたといっても、肝心の荒川山というピークがないのは、どこかものたりない。
 ひと休みののちに、北東に向かう稜線に進んだ。一旦下った後の登り返し部は、崩壊地となり、足場が切ってあって問題はないとはいえ、ロープも掛けられていた。その先の穴マクリ690mピークでは、二王子岳と飯豊連峰の絶好の展望台になっていた。
 緩やかな下りを続け、552m小ピークを越えると、真木山も近づいてきた。登山道から、真木山まではそう遠くない距離である。真木山へは、1999年1月24日に登っているが、雪の季節であったため、三角点にはお目に掛かっていない。この機会に、真木山も登っていくことにした。真木山への分岐は、花の木平と呼ばれるようである。
 方向を見定めて、花の木平から下った。直線距離で300mほどなのだが、灌木の枝に行く手をはばまれ、遅々とした歩きになった。片道25分のヤブコギは、やめとけば良かったという気持ちを浮かべての歩きになった。真木山の山頂一帯は、密な藪であったが、GPSのおかげで、問題なく三角点に辿り着くことができた。三角点の回りは刈り払われていた。
 花の木平に戻ってほっと一息つくと、ストックを途中で忘れてきたのに気が付いた。取りにいく気にもなれず、山の神様へのお供え物ということにした。この先は、緩やかな下りが続いたが、泥だらけで滑りやすくなっていた。
 花の木平登山口に出てからは、40分ほどのいささか長く感じられる車道歩きが続いた。
 荒川山は、展望の良いコースで、意外に歩きでがあった。季節を変えて歩きたいコースである。
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