大峰山

大峰山


【日時】 2005年10月23日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 櫛形山脈
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 願文山・がんもんやま・248m・無し・新潟県
 大峰山・おおみねやま・399.5m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/中条、新発田/中条、菅谷

【時間記録】 9:40 新潟発=(R.7、金塚、屋 経由)=10:40 桜公園駐車場〜11:01 発―11:12 花見の丘―11:39 願文山―12:04 大峰山展望台―12:15 大峰山―12:23 大峰山展望台―12:35 一本松展望台―12:47 林道終点―13:10桜公園駐車場=(往路を戻る)=14:20 新潟

 北は胎内川、南は加治川の間のおよそ13kmにわたって、日本海の海岸線に沿って広がる櫛形山脈は、日帰りハイキングの山として親しまれている。大峰山は、その南部の中心ともいえるピークであり、山頂手前には山小屋があることから、冬季も登山者がい。願文山は、大峰山から西に延びる尾根上のピークで、花見公園から大峰山に至る登山道が開かれている。

 今週末も悪天候の予報が出た。平日は、青空が続いていただけに、この巡り合わせが恨めしい。土曜日は仕事であったため、日曜日はなんとしても山に行きたかった。曇り、曇り時々雨、雨を想定して、幾つかの山を考えた。日曜日に起きてみると、本降りの雨。二度寝をして、起きたのは、平日の起床時間よりも遅い時間で、朝食をとると9時過ぎになった。
 この遅い時間からでも、雨の中、歩ける山を考えることになった。新潟から車で1時間程の山で、登山道の整備されている山が対象になる。角田山、弥彦山、国上山、菩提寺山、宝珠山、大峰山、白鳥山、高坪山、要害山、嶽薬師あたりが思い浮かんだが、最近登った山がほとんどである。大峰山にはしばらく行っていないということで、この山に決定となった。
 金塚駅手前で国道から分かれて、貝塚の集落を目指す。桜公園の駐車場へと林道を進むと、「さくらハウス」と名前が書かれた新しい休憩所があり、以前からあった駐車場一帯は、池もある公園として整備されていた。後で記録を振り返ると、最後に訪れたのは、2001年12月28日のことであるので、5年近くが経とうとしている。いつでも来られる山と思っていただけに意外であった。
 これまでは、駐車場の奥の寺沢林道開始部から桜公園上部へ登る山道を利用していたが、休憩所の前から遊歩道が始まっているのを見て、この道を辿ってみることにした。この日は、冬型が強まり、上空を厚い雲が覆っていたためか、電波の状態が悪く、GPSの開始に時間がかかった。雨具のズボンに長靴を履き、傘をさしての出発になった。
 丸太の段々で整備された遊歩道を登っていくと、トイレの設けられた広場に出た。公園内の案内図があり、これを見て、花見の丘を目指した。公園一帯には、多くの桜が植えられており、それぞれ種類が違っているようであった。花の季節にも訪れてみる必要がある。
 階段登りが続くため、そう長い距離ではないが、息が切れて花見の丘に到着した。すぐ先の、旧山道が合流する所には、「この先、一般の方はご遠慮下さい」の看板はまだ置かれていた。
 この先からは登山道になるが、良く整備された道である。傘をさして歩くのに支障はなかった。木立に囲まれているのも、雨の日にはかえって良い。短いが滑りやすく急な斜面が何カ所か現れるが、ロープが下げられているので問題はない。
 花見の丘の次の目的地は、願文山である。到着してみると、登り口近くにある「忠臣酒匂家賢之墓」の石碑が倒れているのが目に入った。奥には、木のお堂があったはずなのだが、土台しか残っていなかった。先回からこれまでに、それ程酷い災害がこの付近を襲ったであろうか。新潟地震は、中越方面の話で、この付近で被害が出ているはずはない。低山ほど変わりやすく、定期的に訪れる必要がある。
 願文山からは、しばらく緩やかな尾根道が続くが、再び傾斜が増してくる。この坂を登り切ると、展望台に到着する。いつもは、ハイカーで賑わっているのだが、雨の中とあって、誰もいなかった。展望も全くなかったので、大峰山の山頂へと進んだ。
 尾根沿いの道をもうひと登りすると、尾根道の途中に、三角点だけが頭を出している山頂に到着した。以前よりも周囲の木立が刈られているようであったが、地味な山頂であることには変わりはない。ベンチはあるが、雨の中腰を下ろす訳にもいかず、そのまま来た道を引き返した。
 展望台の脇にある小屋も、窓の扉が閉められており、誰もいなかった。以前の管理人は、毎日登って来ていたようだが、体を悪くして交代したと聞いている。今度の管理人は、雨の中は登ってこないようである。中に入って窓を開け、出るときにまた戸締まりをするのも面倒なため、小屋には入らずそのまま山を下ることにした。
 この雨の中でも、角田山では登山者はそこそこにいるはずである。大峰山は、アクセスも歩行時間もさほど変わりがないが、小屋が休憩のために利用できるので、雨の日の歩きのためには都合が良い。菩提寺山とともに、他に候補が無いときの最終選択の山となろうか。
 下山は、寺沢林道への道に進んだ。トラバース気味に下った後に尾根に乗り、左の谷間へと折れ曲がると水場に出る。ひしゃくがぶる下げられている脇に、「飲用には適しません」という新発田市の標識が掛けられていた。以前にもここで水を飲んでいるが、腹をこわしたという覚えはない。自治体の責任逃れの標識であることがみえみえであるが、最近は、他の山ではあるが、腹をこわしたと訴えられてトラブルになったという話も聞いている。山の水を飲んで腹をこわしても自己責任であるということを、登山者は認識しておく必要がある。
 一本松展望台もなにも見えずに通過。杉林の中を下っていくと、直に林道終点の登山口に到着した。林道歩きで戻る途中、車にも出会わなかった。
 ともあれ、雨の日の山登りも完了。昼過ぎの早い時間に家に戻ることができた。
 帰宅後、GPSの軌跡を確かめると、展望台付近は、地図とかなり違っているようである。展望台、登山道分岐、小屋の位置は、実際には、360m標高付近である。登山道は、分岐からは真東にトラバースした後に尾根にのる。水場付近は軌跡が取れなかったが、地図の破線とは大違いであることは確かである。
 最近は、市販のガイドブックに掲載されているコース図のいい加減さが目についてならない。大峰山のガイドは、「新・にいがたファミリーハイク」に載っているが、登山コースとしては、地図の破線をそのまま赤くなぞっただけである。地図を見ながら歩けば、おかしいと思うはずなのだが。今後は、市販のガイド本ならば、GPSを使って実際に歩いたコースを地図に落とすことが絶対条件になるべきである。またこの本では、1999年から2000年の調査を基にしたといっているが、1999年1月に歩いた時には、桜公園から願文山へのコースはすでに整備されていたが、地図にも記載されている金山からのコースだけが紹介されている。執筆者は、実際に歩いてから原稿をまとめたのだろうか。

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