三坂山

三坂山


【日時】 2005年10月16日(日) 日帰り
【メンバー】 峡彩ランタン会会山行現地参加
【天候】 曇り

【山域】 会津
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 三坂山・みさかやま・831.9m・三等三角点・福島県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/宮下/沼沢沼、宮下
【コース】 滝原登山口より
【ガイド】 分県登山ガイド「福島県の山」(山と渓谷社)、うつくしま百名山(福島テレビ)、会津百名山(歴史春秋社)
【温泉】 早戸温泉つるの湯 500円

【時間記録】 7:00 新潟=(磐越自動車道、会津坂下IC、R.252 経由)=8:30 滝原登山口〜9:45 発―9:58 巡視路分岐―10:09 小ナラ平―10:32 723mピーク―11:04 三坂山〜13:03 発―13:42 723mピーク―14:02 巡視路分岐〜14:20 発―14:41 滝原登山口=(往路を戻る)=17:20 新潟

 三坂山は、会津三島町の只見川左岸にある山である。奥州二ノ宮、会津総鎮守である伊佐須美神社は、御神楽岳、三坂山、博士山、明神ヶ岳と移った後に、現在の地に遷座されたという伝説もある信仰の山である。登山道は、北側の美坂高原からと、南の只見川の畔の滝原口からの二つのコースがある。
 土曜日の大蛇山で、思わぬ苦戦を強いられ、疲れてしまった。先の朝日連峰日帰り山行の疲労も残っているようである。気分ものらないまま寝る時間になってしまい、とりあえず山の候補を考えた。
 結局、日曜日の朝起きたのは、7時半になっていた。高い山を目指すには時間切れだし、薮山を目指す気分でもない。峡彩ランタン会が会津の三坂山で、紅葉狩りと称して登っているので、現地参加にさせてもらうことにした。
 三坂山は、1996年9月7日に美坂高原から登っているが、滝原口からは登っていない。先日、GPSの講習会を行った時、偵察のために実際に歩いたところ、地図の破線とはかなり違っていたことを教えられ、見本にトラックデーターの作成を行ったため、準備はできていた。
 急いで、磐越自動車道に乗り、会津を目指した。朝の割り引きが効くため、会津坂下までは1150円なのが有り難い。帰りも、割引の利く時間になっていた。
 通い慣れたR.252であるが、三坂山の登山口を確認したことがなかった。阿賀野川は、三坂山の山裾を削り、スノーシェッドが連続したが、滝原の集落になると、平地部が現れた。
 三坂山の滝原登山口は、駒形神社が目印になる。石作りの鳥居があり、階段が、一段高いところにある神社に続いている。鳥居の左手は、大きな広場になっており、マイクロバスが一台駐車していた。会のメンバーが歩き出していることが判った。
 広場の奥には、山の案内板が置かれて、うつくしま百名山と書かれていた。福島県には、県全般のうつくしま百名山と、会津に限定した会津百名山の二つがあるのだが、三坂山は両方に選ばれている。登って面白いのは会津百名山の方だが、一般的ではない。この看板であるが、案内板1だとか2が置かれているように書かれていたが、なんとか坂というような標識はやたらと見たが、通し番号は付けられていなかった。案内図と山中の標識は整合性を持たせてもらいたい。
 また、地図に書かれている神社マークとこの駒形神社の位置は違っており、登山口も南に100mほどずれていた。
 広場の奥から杉林の中に入り、トラバース気味に進んでいくと、尾根沿いの登りが始まった。岩が転がって歩きづらい所もあった。反射板を右に見ると、すぐ先で、古峯神社のお札が置かれた石の祠が現れた。その先で、右手から送電線の巡視路と思われる道が合わさった。
 尾根沿いに登っていくと、標高490m地点で、道が二手に分かれた。尾根沿いに進むのは送電線の巡視路で、山頂へは左手のトラバース気味の道に進む。テープも付けられていたが、ここは判りにくい。偵察として歩いたトラックデーターを見せてもらっており、コースをGPSに入れてあったので、迷うことはなかったが、この巡視路は気になった。
 登山道は、谷を巻いて、723mピークから南西に延びる尾根に取り付いた。気持ちの良いナラの林が広がるようになった。570m地点には、こなら平という標識が立てられていた。
 トラバース気味に登っていき、大きくカーブすると、723mピークから西に延びる尾根に登り着いた。「ならの小径」なる尾根道を登っていくと、723mピークに到着した。
この792mピークは登山口の案内図には、三角点と呼ばれ、二等三角点と書かれていたが、ここに置かれていたのは三角点ではない。どこから二等三角点なるものが出てきたのか。
 三坂山の山頂も見えるようになったが、まだ尾根沿いに進んだ先であった。気になったのは、このピークから南に延びる幅広の刈り払い道であった。送電線の巡視路であることは間違いないようであるが、どこに通じるかである。下山時に、この道を下ってみようかなと思いながら先に進んだ。
 ピークからは僅かな下りになり、その先は標高差の無い尾根道が続いた。松の小径という標識があるように、松が目立っていた。鉄塔の下に出ると、展望が開け、痩せ尾根を辿った先に三坂山の山頂が、頭を見せていた。眼下には、阿賀野川が蛇行しながら流れていた。騒ぎ声も耳に入ってきており、山頂までに最後尾には追いつけそうであった。
 痩せ尾根を通過すると、三坂山の山頂直下の急な登りになった。左にトラバースしていき、山頂から西に延びる尾根上に立つ鉄塔下に出たところで、上村さん一行に追いついた。飛び入り参加の詫びを入れ、最後の区間を一緒に歩いた。
 三坂山の山頂には反射板があるが、その鉄塔を利用して大天蓋が設営されていた。リーダーの須貝さんに挨拶して仲間に入れさせてもらった。鴨鍋もあらかた煮えており、すぐに乾杯となった。飛び入りにしては、タイミングが良すぎた。山での宴会もひさしぶりで楽しませてもらった。
 宴会の間に山頂からの風景を楽しんだ。西山の地熱発電所の白煙が位置決めの良い目印になった。曇り空とあって、遠望は利かず、山岳展望も難しかった。後で、撮った写真とカシミールによる展望図を比べて見ると、小野岳の頭や神籠ヶ岳が稜線として見えていたようである。その南の博士山は、半分ほどが木立に遮られていた。沼沢湖は、途中で見えていたが、山頂からは見えなくなっていた。
 下山は、GPSの話をしながら歩いた。723mピークからは、一行とは別れて、気になる道を下ってみることにした。標高600m地点の送電線に出るところまでは確実。後は、滝原の集落に下りるか、送電線に沿ってトラバース気味に進んで登りの尾根に合わさるかだろうと推測した。最悪の場合は、送電線の鉄塔で終点になって、登り返すことになることであったが、知らない道を探るには、もう一度登り返すだけの覚悟がなければならない。
 723mピークからは、急斜面の一気の下りになった。土を削って足場にしてあったので助かった。予定通りに鉄塔下に出てあたりを見渡すと、下に向かう道は無く、送電線の下に沿って道が続いているのが目に入った。斜面を削って、しっかりした道が付けられていた。後ろでオーイという声がするので振り返ると、4名が後を追ってきてしまった。
 トラバースして尾根に乗り、尾根沿いに僅かに下ると、登りの時に見た標高490mの分岐に出た。一気に山を下ったため、一行が到着するまで、しばらく待つ必要があった。この送電線巡視路コースは、しっかり整備されてはいるが急坂なため、下りに使うと良いであろう。
 一行に合流してからは、登山口まではそう遠くはなかった。近くの温泉で汗を流してから分かれて家路についた。

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