大蛇山

大蛇山


【日時】 2005年10月15日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨後曇り

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 大蛇山・おおじゃやま・799m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/出湯
【コース】 下山林道登山口より 登り:波多野新道 下り:化物杉コース
【ガイド】 なし

【時間記録】 9:30 新潟発=(R.49、保田、R.290、宝珠温泉、丸山)=10:15 通行止め標識〜10:23 発―11:07下山林道終点広場〜11:23 発―12:00 縦走路分岐―12:30 大蛇山〜12:44 発―12:52 化物杉―13:34下山林道終点広場―14:09通行止め標識=(往路を戻る)=15:30 新潟

 五頭山塊は、新潟平野に面し、加治川と阿賀野川の間に広がる山塊である。大蛇山は、南端の宝珠山の北に位置するピークである。以前は、宝珠山から菱ヶ岳の間は登山道が無く、積雪期しか歩けなかったものが、2001年に、この間の縦走路と大蛇山に登るコースが整備された。大蛇山へは、小朝新道、波多野新道、化物杉コースが整備されたが、現在では、化物杉コース以外は荒廃が進んでいる。

 またもや雨の予報の週末になった。遠出は諦めて、傘をさしても歩けそうな山を考えた。最新の情報として、五頭山塊北部の荒川山に登山道が開かれて、来週にお披露目がされると聞いている。数年前の五頭山塊南部の登山道抜開ブームの再来になるかと思いながら地図を見ていくうちに、大蛇山への登山道は歩いているものの、GPS使用以前で、コースがどのように続いているか示すことができないのが気になった。大蛇山に出かけることとし、は時間も掛からないはずなので、ゆっくりと家を出た。
 宝珠温泉を過ぎて丸山の集落に入ったところの十字路に、大蛇山の標識が置かれているが、大分古びてきている。十字路を右折して山に向かうと、二つに分かれるので、左の下山林道に進む。分岐から少し先で、通行止めの標識が置かれていた。登山口まで歩けない距離でもないので、予定通りに大蛇山を目指すことにした。
 2km強の林道歩きが続いた。先回は、道が細いため、対向車が来ないか気を使い、手前から歩いた方が良いなと思ったものだが、実際に歩いてみると、やはり車で走ってしまう方が楽であった。結局、林道の状態は、普通車でも走れる状態であった。パイプ柵を動かせば、車を乗り入れることはできるが、車が最近走った気配はなかった。
 登山口の広場からは、小朝新道、波多野新道、化物杉コースの三つのコースが分かれる。先回は、化物杉コースから登って、波多野新道を下ったので、今回は、小朝新道を登ってみようと思った。
 広場から、右に分かれる林道跡に進んだ。夏草が繁茂しており、藪を掻き分ける状態であった。小さな堰堤に出たところで、登山道がどのように続いているか判らず、傘をさした状態での藪こぎは難しいので、このコースは断念することになった。
 登山口に戻って、登山のやり直し。化物杉コースは、刈り払いが行われていたが、波多野新道は、草が被り気味であった。薮に覆われた道を下るのはいやなので、まずはあやしげな波多野新道を確かめてみることにした。
 波多野新道へは、直進して、沢沿いに登ることになる。堰堤の作業道であったようであるが、草が伸びていた。先回は、あっけなくこの林道を歩き終えたのだが、今回は長く感じた。引き返そうかと思ったところで、林道の終点に到着した。前方に落ち込む尾根の末端を右手に回り込むと、急斜面に虎ロープが下げられている。ロープの助けをかりて、足場の少ない泥斜面を登ると、尾根の上にでた。
 急な尾根の登りになったが、踏み跡は明瞭であった。枝を手で払う必要はあったが、藪コギというほどではなく、ひと安心になった。ここからは、標高差200Mの登りになる。急登を頑張れば、一気に高度は上がる。縦走路手前で、笹が濃くなった。笹を掻き分けて進むと、縦走路に飛び出した。
 縦走路から振り返ると、立ち入らないように、ロープが横に張られていた。以前はあった波多野新道の標識は無くなっていた。この先の長谷川の窓や阿倍の廊下といった標識は残っているので、波多野新道の標識は取り外されてしまたちょうである。おそらく、小朝新道も同じように、廃道扱いになっていそうである。
 灌木に囲まれた縦走が続くが、ガレ場の縁に出ると、大蛇山や野須張山も目に入ってきた。雨も止んでおり、阿賀野川の流れの向こうに、菅名山塊を望むことができた。縦走路に出てからは標高差150mの登りで大蛇山に到着する。
 大蛇山の山頂は台地状になっており、木立に囲まれた中に広場が作られている。新しいお地蔵様が、安置されていた。大蛇山安全地蔵と台座には書かれて、ピッケルを持ち、バンダナを頭に巻いていた。雨も止んだことから、腰を下ろして、ひと休みした。
 下山は、化物杉コースに向かった。野須張峰方向に進むと、すぐに縦走路との分岐になる。緩やかに下っていき、尾根に出たところに、名前の由来である化物杉がある。幹が何本も出ているが、それほど太くもなく、名前負けしそうな杉である。
 ここからは、尾根の下りになる。このコースは、整備の手が入っており、普通の登山道の状態が維持されていた。682点を過ぎると、やや細めであるが、ブナ林になって、気持ちもなごんでくる。
 コースを南に変えると、つづら折りの一気の下りになり、最後には堰堤の脇に下り立ち、下流方向に進むと、登山口に戻ることができる。もうひと頑張りして、車に戻った。
 波多野新道は、以前経験していたので歩くことができたが、一般登山者には、少々難しいであろう。三本の登山道が維持されるほどは、登山者がいなかったということもあるのであろう。林道入口の通行止めも、登山者が少なくなった原因になっているのだろう。化物杉コースは維持されているので、静かな山歩きをしたい人には、利用価値のあるコースということになる。

山行目次に戻る

表紙に戻る