下権現堂山

下権現堂山


【日時】 2005年9月10日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 権現堂山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
下権現堂山・しもごんげんどうさん・896.6m・三等三角点・新潟県
【コース】 登り:アクシオムスキー場 下り:神湯コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田、日光/小千谷、須原/小平尾、須原
【ガイド】 新・新潟ファミリー登山(新潟日報事業社)

【時間記録】 6:10 新潟=(関越自動車道、堀之内IC、R.17、R.252、清水 経由)=7:50 アクシオムスキー場〜8:03 発―9:02 尾根上―9:29 リフト終点ピーク〜9:43 発―9:50 神湯分岐―10:36 下権現堂山〜11:06 発―11:33 神湯分岐―12:29 神湯登山口―12:42 アクシオムスキー場〜=(往路を戻る)=15:00 新潟

 権現堂山塊は、小出の奧の守門岳・浅草岳山塊、毛猛山塊と越後三山の間に位置する山塊である。周囲にいわゆる名山が並んでいるため損をしているきらいはあるが、下・上権現堂山は、展望に優れたハイキングの山として地元には親しまれている。

 金曜日の晴天に誘われて、衝動的に飯豊へテント泊で行こうと思い、おにぎり他の食料を買い込んで家に帰った。7時の天気予報をテレビで確認すると、土曜日の午後から下り坂のようであった。テント泊の気分は一気にしぼんでしまった。石井スポーツで、秋のバーゲンが始まり、10%引きということでカラー表示のGPS・Gpsmap60CSを買ってきたところである。山に行ってしまうため、操作を覚えるのは、来週になってからと思っていたが、こちらを優先することにした。
 GPSの操作を一通り確かめるのに、ひと晩かかった。山で使ってみるために、下権現堂山へアクシオムスキー場から登ることにした。このコースは歩いていなかったし、雪の季節に登るためにも、コースを確かめておく必要がある。
 小出から、権現堂山の登山口として一般に使われている戸隠神社への入口を通り過ぎ、アクシオムスキー場に向かった。その手前に、神湯という日帰り温泉施設があり、その脇からも下権現堂山へ登れるようで登山口の表示があった。そのすぐ先で、スキー場の下に到着した。このスキー場は、経営悪化により閉鎖になっており、周囲の駐車場も、建設業社の敷地に変わってきている。荒れたレストハウスの前の空き地に車をとめた。
 スキー場のゲレンデはススキの原になっており、リフトの先には、稜線が横たわっているのを望むことができた。手の届きそうな距離ではあるものの、急斜面が待ちかまえており、スキー場の登りにかなり体力を使いそうであった。
 GPSをセットして歩き出した。ゲレンデ左手のリフト乗り場からスキー場の管理道が始まっていた。下部では土砂が流れ込んで、管理道の先の様子が心配になったが、中盤からはしっかりした道になった。細かくジグザグを切る道が続いた。時折足を停めて、GPSをのぞき見ながら登った。一気に高度が上がると、破間川沿いに広がる田圃の眺めが広がった。稲は黄色く色づき、稲刈りも近づいたようである。
 尾根上に登り着いてひと息ついた。この先は傾斜が緩むかと思ったが、新しいリフトが643.9mピークに向かって延びており、急な登りがまだ続いた。下から延びてきているリフト山頂駅の脇から尾根沿いに登山道が始まった。灌木に囲まれて展望の利かない登りになった。
 大汗をかいて643.9mピークに登ると、下権現堂山の山頂は、尾根の先に迫っていた、一旦下った後に、280m標高の登りが待ちうけていた。普通なら、もう一がんばりと一気に進むところであるが、異常な暑さに汗が止まらなくなっていた。ピークから少し下った先の木陰で腰を下ろしてひと休みした。休まないことには、熱中症になりかねない。1995年9月2日に初めて権現堂山に登った時にも、暑さにまいった覚えがある。権現堂山は、登山道周辺に背の低い灌木帯が広がって展望の良いことが魅力であるが、夏は日差しが厳しいのが難点である。
 下権現堂山への登りに転ずるところで、神湯へのコースが右に分かれた。のぞいてみると、しっかりした道が続いているようなので、帰りはこの道を下ることにした。この後は、山頂までの登りを頑張ることになった。GPSも、コースを確かめるよりは、山頂までどれくらいの距離があるのかを確かめるのに使うことになった。初心者が、「あとどれくらいですか」と人に尋ねるのを、GPSに聞いていることになる。
 戸隠神社からの道が合わさると、すぐ先が下権現堂山の山頂である。単独行と出会ったが、お互いの挨拶は、「暑いですね」であった。
 下権現堂山の山頂は、大岩が並んだ広場になっている。守門岳や毛猛山塊、越後駒ヶ岳方面の眺めが広がっていた。木陰を求めて、上権現堂山方面に少し下がったところで、腰をおろした。上権現堂山まで足を延ばす気は無くなっていた。
 下りは、神湯コースに進んだ。赤津沢に向かっての急斜面の下りが始まった。足元が滑りやすいため、一歩づつ足元を確かめながらの下りになった。傾斜が緩むと、昔は植林用の作業道であったかのような幅広の道になった。ただ、歩くものは少ないようで、夏草がしげっているところもあった。
 最後に車道に飛び出すと、その登山口には、「清本神遊山道(きよもとかみゆうさんど)」という案内板が置かれており、「この山道は、昔(昭和30年代まで)、ボイ(雑木=家庭燃料)を切り出すために開設し、清本地区で大切にしている山道です。」と書かれていた。この登山口周辺んは駐車スペースもあった。車道を下っていくと、すぐ先で神湯の脇に出て、ここから車まではそう遠くはなかった。
 アクシオムスキー場からのコースは、神湯コースを下山に使えば変化を付けられるが、下権現堂山から上権現堂山まで足を延ばすとなると、両ピークの間を往復する必要がある。その点では、戸隠神社からのコースの方が、途中から下山できる点で、便利といえる。

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