二王子岳

二王子岳


【日時】 2005年7月3日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 二王子岳
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 二王子岳・にのうじだけ・1420.3m・二等三角点・新潟県
【コース】 二王子神社より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/飯豊山、新発田/二王子岳、上赤谷
【ガイド】 アルペンガイド「上信越の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「飯豊山」(昭文社)

【時間記録】 5:20 新潟=(R.7、新発田、上羽津、南俣 経由)=6:15 二王子神社〜6:30 発―7:29 三合目(一王子)―8:02 五合目(定高山)―8:46 七合目(油こぼし)―9:22 二王子岳〜9:54 発―10:26七合目(油こぼし)―11:00五合目(定高山)―11:26三合目(一王子)―12:07二王子神社=(往路を戻る)=13:30 新潟

 二王子岳は、日本海側に位置する飯豊連峰前衛の山である。二王子岳は、信仰の山として登山道も良く整備され、新潟周辺でも健脚向けとして人気の高い山となっている。この山の一番の魅力は、山頂からの飯豊連峰の大展望である。
 二王子岳は、何度も登っているが、7月には登っていない。どのような花が咲いているのか興味もあり、梅雨の間の晴れ間が訪れたので出かけることにした。二王子岳は展望の山であるので、雲がかかっていたら他の山とも思っていた。新発田が近づくと、朝靄が晴れて、二王子岳から飯豊連峰にかけての稜線を眺めることができ、予定通りに二王子岳を目指すことになった。
 二王子岳への道順は、国道で新発田の町を過ぎたと加治川手前から道標が出ているが、判りにくい。南俣集落に辿り着いてやれやれとなるが、ここからは、沢沿いの狭い道になる。対向車に出会うと困るが、この道を通るのは、登山者がほとんどなため、朝のうちは下りてくる車は無いはずである。
 二王子神社の駐車場に到着してみると、車は一台も停まっていなかった。出発の準備をしている間にも続々と車が上ってきたが、神社の境内の方に曲がっていく車が多かった。歩き出して神社の境内に入ると、ここの駐車スペースは満杯になっていた。すぐ脇に大駐車場があるのに、少しでも登山口に近い所に車を停めようとする神経が判らない。
 二王子岳への登山道は、杉林の道で始まる。緩やかに登っていき、小さな沢をからみながら右の沢に入り込んでいくと、尾根の登りが始まる。尾根をひと登りした所で、一合目の標識が現れる。この日は、早めのペースで歩くつもりで、他の登山者を追い抜きながら歩き続けた。傾斜も急で、苦しい登りである。神子石を過ぎると、二合目の水場に到着する。水を飲んでひと息ついた。急な登りをもうひと頑張りすると、杉の木立のある三合目・一王子に到着した。
 この先は、傾斜は少し緩やかになるが、登りの先はまだ長い。周囲にブナ林が広がる尾根上で、四合目の標識が現れる。気温が高く、ズボンの裾を巻くって半ズボン状態で歩いていたので、木陰を吹き抜ける風が心地よかった。登山道の荒れた部分は、土嚢がつまれて修理されて、以前よりも歩きやすくなっていた。
 定高山に到着して、ようやく半分の五合目になる。1100m標高に到着すると、灌木帯の下に、小さな池の鴨池が広がっている。サンカヨウの花が咲いており、写真撮影のために足を止めることになった。六合目を過ぎて1202mピークの脇を抜けると、七合目・油こぼしに到着する。右手の溝状の窪地にロープが下がっており、こちらを登ると、以前の岩場の登りよりも簡単に通過できた。八合目のお花畑付近は残雪に覆われていた。尾根の上に出ると、ようやく二王子岳の山頂も視野に入ってきた。
 ニッコウキスゲの黄色い花と、ヒメサユリのピンクの花が、登山道脇に彩りを添えていた。九合目の奥の院に到着すると、山頂は目の前で、登りも終わりになる。
 二王子岳の山頂に到着してみると、期待通りに、飯豊の展望が広がっていた。少しもやっていたが、梅雨時の眺めとしては、上々であった。赤とんぼが大群となって空に舞い、先週まで悩まされていたブヨはいなくなっていた。早足で歩いてきたためか、山頂にいる登山者も多くはなく、静かな山を楽しむことができた。
 下りも快調なペースで歩き、早めに家に戻ることができた。
 この日の目的の一つに、GPSで登山道の走り具合を確認することがあった。地図に書いてある破線は、実際と違っていることが多い。各合目の位置を地図上で明らかにすることも必要である。最近出版されたばかりのガイドブック「新・にいがた花の山旅」の地図を見ると、油こぼしの位置が明らかに違っている。実際にこのガイドブックを読む登山者が、油こぼしの位置を地図で読み取って登山をする可能性は少ないだろうが、ガイドブックの著者としては、GPSでコースを確認する必要があるのではないだろうか。

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