大蔵岳

大蔵岳


【日時】 2004年12月4日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 菅名山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 大蔵岳・おおくらだけ・864.3m・三等三角点・新潟県
【コース】 いずみの里登山口より 登り:沢コース、下り:急坂コース

【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津/村松、馬下
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)

【時間記録】 6:50 新潟=(R.49、馬下橋、R.290 経由)=7:50 いずみの里登山口〜8:06 発―8:18 旧駐車場―8:25 階段コース登山口―8:39 林道終点―8:42 分岐―8:56 二合目―9:03 三合目―9:13 四合目―10:04 大蔵岳〜10:51 発―11:28 四合目―11:34 三合目―11:38 二合目―11:46 分岐―11:49 林道終点〜12:41 発―12:51 階段コース登山口―12:55 旧駐車場〜13:06 発―13:18 いずみの里登山口=(往路を戻る)=15:00 新潟

 九州の山旅の疲れか、その山行記録をまだ書き上げていないためか、知らないような山に出かける気も起きず、慣れ親しんだ菅名山塊に出かけることにした。このところ菅名山塊訪問を続け、大蔵岳への急登コースと沢コースがまだ歩いていない一般コースとして残った。
 いずみの里駐車場には、二台の車が停まっていたが、登山者ではなさそうであった。駐車場に置かれていた移動用トイレも撤去されていた。一般登山の季節は終わって冬の準備に入ったようである。
 杉林の中の10分程の林道歩きで、旧登山口駐車場に到着する。大蔵だけへは、いつもは林道をそのまま歩いて階段コースを登るのだが、今日はこの広場から始まる登山道へ進んだ。木の橋で新江沢を渡ると杉林の中のジグザグの登りが始まる。見ると、右に流れる西沢にも新しい橋がかかっていた。西沢左岸尾根は、上部は幅広の尾根になって大蔵岳の山頂に続いている。昔はこの尾根に登山道があったようなので、今回調べたいと思っていた。
 登りの途中で木のお堂があり、その先で、三五郎林道支線に飛び出す。暑くなって、フリースを脱ぐことになった。前日の朝の冷え込みで冬の装備が必要と思って、冬用下着の上下を着てきたのは失敗であった。
 林道に上がった所の左に階段コースの登り口があるが、今回は林道を右に進む。西沢沿いに林道を歩いていくと、15分で林道終点の広場に到着した。これから向かう沢コースと急登コースの入口には、「歩道 三五郎山二号線」という木の標識が立てられていた。広場の右手には「歩道 三五郎山四号線」という標識があり、沢を跨ぎ越した左岸尾根には、ジグザグに山道が続いているのが見えた。
 西沢を渡った先の木には、古びた案内図がかけてあり、それを見ると、左岸尾根にも登山道があることになっていた。新しく登山道が整備し直されているのだろうかと思った。左岸尾根方面を確かめたかったが、今日の目的の沢コースと急登コースをまず歩くことにした。
 沢の左岸を歩くと、すぐに右岸に渡り、ここが分岐で、右の尾根は急登コースで、直進の沢沿いが沢コースである。水がちょろちょろ流れる沢コースを登り出すと、すぐに水は無くなってガレ状の登りになり、それも僅かで、窪地の中の山道になる。じぐざぐを切ると、二合目の標識があり、その後はトラバース道で三合目に到着する。この三合目で、右手から急登コースが合わさる。広場になっており、休憩するには良い所である。
 三合目からは、階段登りが続き、息も切れ始める。傾斜が緩まると、四合目に到着して、階段コースと合流する。階段コースと沢コースは、共に50分程で歩いており、時間的に変わらないようである。
 四合目から先のブナ林もこの葉が落ちて初冬の佇まいを見せていた。灰色の世界に、下生えの椿が緑の鮮やかな色を見せていた。雪が積もって白黒の世界になるのもすぐ先であろう。
 先回登ってから日も経っていないので、合目の間隔も覚えており、快調に登り続けることができた。
 誰もいない大蔵岳の山頂に到着した。曇り空で遠望は利かなかったが、粟ヶ岳の山頂は白く染まっていた。汗をかいて喉も渇いていたので、少し早いがビールタイムとした。
 西沢左岸尾根に道があるならば、大蔵岳の山頂から下る道も見つかると思って山頂付近を探した。下り口の脇から分かれる踏み跡があった。入口は隠されていたが、すぐ先から刈り払い道が続いていた。鉈目も最近のもののようであった。これなら下れると思って、先に進んでみたが、150m程進んだ所で刈り払い道は消えていた。尾根の頂綾部は笹薮のため、一段下がった所をトラバースしているようであった。このコースで下山は無理そうなため、山頂に引き返した。
 大蔵岳からの下山の途中、数組の登山者にも出会った。人気の山なので、雨でも降らなければ、登山者はそこそこにいる。
 三合目からは、急坂コースを下った。杉林の中の一気の下りになった。見晴らしも利かず、10分程の短い時間で下れるといっても、あまり面白いコースではない。
 林道終点広場に戻って、「歩道 三五郎山四号線」に進んでみた。じぐざぐの斜面を登ると、窪地の登りになった。どうどうとしたブナの大木があり、目をひいた。尾根に上がると杉林が広がっていた。このまま尾根を登るのかと思ったのだが、尾根を乗り越してトラバース道になった。スグ沢の源流部を渡り、左岸尾根に向かって山道は上がっていったが、足も草臥れてきていたので、偵察はここまでとして引き返した。この道は、林道終点広場の先の古びた案内図の通りではある。
 旧駐車場に戻り、新しい橋を渡った先を確かめた。杉林に入ると、「歩道 三五郎山三号線」という標識が立てられていた。山道は、杉林の中をじぐざぐに登っていくようであった。
 偵察からの推測であるが、旧駐車場から西沢左岸尾根には山道が開かれており、この道は大蔵岳の山頂までは続かず、林道終点広場に下っている。ただし、このコースから大蔵岳の山頂へ歩く者もいるようである。4月頃ならば、尾根上まではこの山道を辿り、後は残雪を使って大蔵岳へ登るのも、そう難しそうではなさそうである。さて、この推測が合っているかは、いずれ確かめてみる必要がある。何度も登っている山でも、発見はあるものである。

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