竜ヶ森、三ツ石山、大深岳、女神山

竜ヶ森
三ツ石山から大深岳
女神山


【日時】 2004年7月17日(土)〜19日(月) 前夜発2泊3日各日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 17日:雨 18日:曇り時々雨 19日:曇り

【山域】 森吉山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 竜ヶ森・りゅうがもり・1049.8m・二等三角点・秋田県
【コース】 東の叉沢コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 弘前/大葛/明利又
【ガイド】 新版東北百名山(山と渓谷社)、秋田の山登り50(無明舎出版)
【温泉】 湯ノ岱温泉 300円(石鹸無し)、蒸ノ湯 500円

【山域】 八幡平
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 大松倉山・おおまつくらやま・1407.6m・二等三角点・岩手県
 三ツ石山・みついしやま・1466m・なし・岩手県
 小畚山・こもっこやま・1467m・なし・岩手県
 大深山・おおふかだけ・1541.4m・三等三角点・岩手県、秋田県
 源田ヶ岳・げんたがたけ・1545m・なし・岩手県
【コース】 松川温泉より
【地形図 20万/5万/2.5万】 秋田/八幡平/松川温泉
【ガイド】 新版東北百名山(山と渓谷社)、分県登山ガイド「岩手県の山」(山と渓谷社)、山と高原地図「八幡平、岩手山、秋田駒」(昭文社)
【温泉】 峡雲荘 400円

【山域】 和賀・真昼山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 女神山・めがみやま・955.8m・三等三角点・秋田県、岩手県
【コース】 兎平登山口より
【地形図 20万/5万/2.5万】 秋田/六郷/真昼岳、左草
【ガイド】 新版東北百名山(山と渓谷社)
【温泉】 湯之沢森林体験交流センターゆう林館 200円

【時間記録】
7月16日(金) 19:30 新潟発=(R.7 経由)=
7月17日(土) =13:00 西目  (車中泊)
=(R.7、秋田、R.285、森吉、桂瀬、明利又 経由)=9:05 東の叉沢登山口〜9:13 発―9:40 山頂まで800m標識―9:56 小繋森コース分岐―10:11 竜ヶ森〜10:13 発―10:21 小繋森コース分岐―10:26 山頂まで800m標識―10:45 東の叉沢登山口=(明利又、揚ノ下、R.105、R.285、比内、R.103、十和田、R.282、長嶺、R.341、トコロ、アスピーテライン、見返峠、八幡平樹海ライン 経由)=18:00 松川温泉  (車中泊)
7月18日(日) 6:12 松川温泉―7:50 三ツ石山荘―8:22 大松倉山―8:57 三ツ石山荘―9:41 三ツ石山―10:02 三ツ沼―10:11 三角点ピーク―10:38 小畚山―11:18 八瀬森分岐―11:31 大深山―11:40 大深山荘分岐―12:03 源田ヶ岳〜12:20 発―12:47 大深山荘分岐―13:06 水場―13:29 丸森川―14:02 松川温泉=(東八幡平、大更、R..282、滝沢、雫石、新山伏トンネル、沢内、真昼温泉 経由)=19:30 兎平登山口  (車中泊)
7月19日(月) 5:36 兎平登山口―6:39 兎平―6:49 県境分岐―7:52 女神山〜8:00 発―9:04 県境分岐―9:14 兎平〜9:26 発―10:04 兎平登山口=(真昼温泉、湯田、R.107、横手、R.13、新庄、R.47、立川、R.345、鶴岡、R.7 経由)=18:30 新潟


 竜ヶ森は、森吉山の北に位置し、鷹巣町、比内町、森吉町の三町にまたがる山である。ブナの原生林で被われているが、一部に伐採が進んでいる。

 三ッ石山は、岩手山から八幡平へと続く裏岩手縦走路の中間にあり、なだらかな稜線に岩を重ねた山頂が山名の由来になっている。大深山は、三ッ石山の北に位置し、このピークのすぐ南からは、裏岩手縦走路とは別に、大白森を経て駒ヶ岳に至る長大な稜線が分かれている。松川温泉を起点として、三ッ石山から大深山への環状縦走を楽しむことができる。

 女神山は、秋田と岩手の県境をなす真昼山地南端の山である。ぶな林の広がる山で、最近、真昼岳への縦走路が整備された。

 海の日がらみの三連休は、ここ数年テント泊で飯豊に登っていた。今年は目先を変えて北アルプス方面へと思っていたところ、梅雨末期の集中豪雨が、7月13日に中越を中心に襲った。全国的に見て連休の天気は悪そうなため、テント泊は諦めて、東北百名山巡りに出かけることにした。
 土曜日は、確実に雨になるようであったので、まずは歩行時間も短い竜ヶ森をめざすことにした。
 新潟から秋田は遠い。夜に家を出たのではその日の内には辿りつけず、西目の道の駅で、その日の走りは終えた。道の駅はエンジンをかけっぱなしのトラックで満杯であったため、海岸脇の静かな空き地を見つけて車を止めた。
 翌朝は、雨が断続する天候になった。ナビのおかげで、登山口への最終集落である明利又(あかりまた)に難無く到着できた。その先の仙戸石沢沿いの林道は、竜ヶ森キャンプ場の標識が道案内になった。未舗装の林道に変わってからかなり走ったなと思う頃、ようやく竜ヶ森キャンプ場に到着した。
 竜ヶ森キャンプ場で林道は二手に分かれ、左の寒沢林道に進めば、寒沢コースから短い時間で竜ヶ森の山頂に達することができるようであった。直進の仙戸石林道からの東ノ又沢コースでも登山に要する時間はそうかからないようなので、ガイドブックにも載っているこのコースをとることにした。
 この先の仙戸石林道は狭くなった。特に雨のためか、草が倒れかかって、流水によって掘られた悪路になっていた。路面も緩んでおり、坂で停まったら、再発進できなくなる恐れがあった。なんとか終点の広場まで入ったものの、これ以上雨が降れば、土砂崩れの恐れがありそうであった。
 手早く登山を終えて下山を急ぐことにした。先週に引き続いて、雨具を着て、長靴を履いての出発になった。
 右手に分かれる小繋森コースを見送り、左の東ノ叉コースに進んだ。すぐに沢の徒渉となったが、水面下の石を踏み台にして難無く渉れた。下山まで、これ以上増水しないことを祈るしかない。
 左手にトラバース気味に登っていくと尾根に上がって、これ以降は、尾根の一本登りになった。丸太の段々などで良く整備された登山道であった。登山道の周囲には、うっそうとしたブナ林が広がっていた。登山口までの林道のことさえなければ、雨の日でも安心して歩ける登山道といっても良い。
 下山を思う気持ちが歩くペースを乱しているためか、登りはきつく感じられた。実際には、さほどの傾斜ではない。登山口から山頂までは2kmの距離と書かれていた。途中で1.2kmの標柱をみてひと頑張りすると、小繋森コースが合流する分岐に到着した。天気が良かったら小繋森まで歩いてみたいと思っていたが、今回は諦めるしかなかった。
 緩やかな登りを続けていくと、竜ヶ森の山頂に到着した。山頂は広場になっており、山小屋と展望台が設けられていた。小さな木の鳥居が立ち、その後ろには石の祠が置かれていた。古くから里人に親しまれたてきた山であることがうかがわれた。展望は雨で視界が閉ざされているため、良いのか悪いのか見当がつかなかった。
 下りは、良く整備された登山道であるだけに早かった。車に戻り、林道を注意深く走り、竜ヶ森キャンプ場まで下りてようやくひと息ついた。歩きよりは、林道の走行の方に苦労した登山であった。キャンプ場脇の仙戸石沢は、茶色に濁り、水量が増していた。時間は早かったが、あらかじめ考えておいた近くの低山は諦めて、今日の登山は終わりにした。
 翌日の山のために八幡平に向かう途中、国道脇にあった湯ノ岱温泉に入った。石鹸も置いていない、地元の銭湯代わりの温泉であったが、雨と汗で気持ち悪くなった体をさっぱりすることができた。
 比内から鹿角に出たが、この付近は、昨年来三度目ということになる。食料を調達してから、八幡平の山中に入った。昨年は、焼山の登山後に御所掛温泉に入ったので、今度は蒸ノ湯温泉に入ることにした。「連休初日のため満室で」と、受付では宿泊を希望する客を断っていた。露天風呂は、雨のために温くなっているかもしれないと受付の人に言われたが、まずは露天風呂に向かった。玄関前から奧に進むと、源泉が吹き出ている河原に出て、三つの露天風呂が設けてあった。まず手前の露天風呂に入ったが、熱湯状態で、桶でかき混ぜてみたものの、足をつけることもできず、退散した。次の沢脇にある露天風呂は、丁度良い湯加減であった。樋からは乳白色の温泉がもったいないくらいに流し込まれていた。小雨が断続する状態であったためか、貸しきり状態の露天風呂であった。ビール片手に、露天風呂を堪能した。熱くなって外に出れば、裸に降り注ぐ小雨も気持ちよかった。この後は、宿の内風呂と露天風呂に入って、湯治気分を味わった。この日は、山を歩いていた時間よりは、温泉に入っていた時間の方が長かったようである。
 八幡平の見返し峠から八幡平樹海ラインに入り、翌日の三ツ石山のために、松川温泉近くの空き地に車を停めて寝た。

 雲は厚めながら、曇り空の朝になった。松川温泉峡雲荘のバス停脇の駐車場に車を置いて歩き出した。旅館の手前隅に三ツ石山荘への登山標識があったので、ここが起点であると思い込んでしまったのだが、車道を松川に向かって下っていくと、対岸に別な旅館が現れた。ここにも広い駐車場があった。橋を渡った先から、三ツ石山荘への登山道が始まっていた。大深山からの登山道は、樹海ラインの入口に下り立つので、周遊コースを取るならば、間違った所から歩き出したということにはならない。

 尾根の取り付き部は急であったが、その後は緩やかな登りが続いた。ただ、連日の大雨のせいで、登山道は沢や池状態になっている所も多かった。長靴の強みで、水の中をそのままつっきることができた。普通の登山靴では、相当足元に注意を払う必要がありそうであった。登るにつれて、登山道周辺の樹林相もブナ林からアオモリトドマツに変わっていった。登山道は良く整備されており、途中の平坦部には、木道も敷かれていた。
 傾斜の弛んだ登山道を行くと、三ツ石山荘の脇のT字路に到着した。三ツ石山荘は、建て替えのため、壊されており、ブルーシートが風にざわついていた。分岐周辺は、湿原となって、小さな池が水面を見せていた。イワイチョウが白い花を見せ、ニッコウキスゲが点々と咲いていた。 三ツ石山へは右折であるが、まずは大松倉山に登っていくことにして、左に曲った。歩き始めは木道が続いたが、すぐに登りの山道に変わった。
 ひと登りすると稜線通しの道になった。登山道脇にはハクサンフウロ、オヤマリンドウ、トウゲブキが咲いていたが、ガスのために展望が閉ざされていたのは残念であった。稜線の先には、岩手山が大きく聳えているはずであった。大松倉山の山頂は、三角点が無ければ、そのまま通過してしまうような稜線上の通過点といった感じであった。
 三ツ石山荘に戻り、三ツ石山への登りに取りかかった。ニッコウキスゲやハクサンチドリに彩られた草原の中を登っていく道であったが、意外に長く感じた。台地の上に出ると三ツ石山の山頂標識が立っていたが、最高点はその先の岩峰の上であった。手前と奥の二つの岩峰に分かれていたが、奥の方が少し高いようであった。奥の岩峰の上に注意しながら登って登頂とした。岩の上には、大松倉山にもあったのだが、火山噴火の観測装置が置かれていた。ガスのために周囲の展望が閉ざされていたのが残念であったが、山歩きができるだけでも満足すべきなのであろう。
 天候も問題なさそうなので、大深山への縦走路に進むことにした。岩峰の先に進もうとしたが、道はないようであった。一旦戻ると、岩峰の左を巻くように登山道は続いていた。高原状の稜線を進んでいくと、池がガスの中から現れた。三ツ沼と呼ばれるようだが、他の沼は見えなかった。
 続いてひと登りすると、三角点が置かれた小ピークに出た。昭文社の登山地図にも、このピークの名前は書かれていないが、この三角点は、「三ツ石」という点名が付けられている。この点名は、先程通過してきた三ツ石山と紛らわしい。三ツ石山の山頂に三角点を置かなかったのは、二等三角点峰の大松倉山に近すぎるという理由かもしれないが、それならば、次のピークである小畚山に置けば良いと思うのだが、そうなると大深山に近すぎることになるのだろうか。三ツ石山に置くべき三角点を、大松倉山と大深山の中間点になる無名のピークに置いたということが真相といったところであろうか。
 幅広の稜線歩きが続いた。ガスのために視界はあまり利かず、登山道を外さないように注意が必要であった。ガスも急に湿気を帯び、風上側の体に滴が付くようになった。登山道脇にはハイマツ帯が広がるようになり、足元が濡れやすい状態になった。小畚山への登りにかかる所で、雨具の上下を着込むことになった。
 小畚山の山頂は、周囲が切り落ちており、晴れていれば展望は良さそうであったが、雨混じりの冷たい風が吹き寄せてくるばかりであった。小畚山からは、大きな下りになった。笹や草が登山道を覆うようになり、雨具を付けていなければ、たちまちずぶ濡れになるところであった。
 鞍部からは、急斜面の登り返しになった。足も疲れてきていたが、最後の頑張り所のはずであった。八瀬森分岐に出てひと息ついた。八瀬森を経て大白森へ通じる道は、少し草がかぶっていたが、静かな山歩きを楽しめそうであった。
 緩やかな稜線歩きを続けていくと、大深山の山頂に到着した。この山頂も、大松倉山と同じように、目立ったピークではなかった。周囲も笹原に囲まれており、展望も期待できそうになかった。
 大深山の先も小さなアップダウンが続けていくと、源田ヶ岳の山頂に到着した。ピークの上には山頂標識がなく、少し下った所に置かれていた。山頂は風が強かったので、山頂標識の置かれた小広場に腰を下ろして大休止にした。この先は、下る一方のようで、安心してビールを飲むことができた。
 源田ヶ岳を少し下ったところの草付きは、ハクサンコザクラ、トウゲブキ、ヨツバシオガマ、ウサギギク、ハクサンボウフウ、モミジカラマツの一面のお花畑になっていた。写真撮影のため、足がしばらく停まってしまたった。
 お花畑が尽きたところで、下りに専念することにした。高度を下げていくと、周囲にはブナ林が広がるようになった。稜線は肌寒さを感じていたのだが、暑くなって雨具を脱ぐことになった。
 木の橋がかかる丸森川を渡ると、台地を行く、緩やかな下りが続くようになった。最後に未舗装の林道に飛び出すと、すぐ先で八幡平樹海ラインに出て、車を置いた峡雲荘に戻ることができた。
 松川温泉には数軒の旅館があるようだが、車を置かせてもらったこともあり、峡雲荘の風呂に入ることにした。男女別の内風呂の他に、混浴らしい露天風呂もあったが、男性ばかりであった。峡雲荘も「秘湯を守る会」の会員であり、今回の山旅での、蒸ノ湯に続く二軒目の温泉になった。
 温泉に入って、山の疲れもとれ、次の女神山に向かう元気も出てきた。車を走らせていくと、小岩井農場に出たところから、観光していくことにした。牧場の中は、三連休で天気が回復したことから、家族連れで大賑わいになっていた。フリスビーを投げて犬にキャッチさせる大会や、東北の地ビール祭りが行われており、すっかり腰を据えてしまった。
 小岩井農場ですっかり時間が取られてしまったため、沢内から峰越林道に入ったのは、暗くなってからになってしまった。真昼温泉を過ぎてしばらくすると未舗装の林道に変わった。林道の上を連日の雨のせいか沢水が流れ込んでいた。暗い中で、神経を使う運転が続いた。車を停める適当な空き地も見つからないないままに運転を続けていると、兎平登山口に到着した。立派な標識が立てられており、駐車場も整備されていた。静かに夜を過ごしたのだが、深夜と早朝に車が通過していった。この峰越林道は、岩手と秋田を結んでおり、しばしば不通になっているようであったが、現在は通り抜けられるようであった。
 翌朝は、曇り空であるものの、この三日間では一番良い天候であった。梅雨前線はうまいこと南下してくれたようである。
 標柱の脇から荒れた林道を下っていくと、本内川の畔にでた。深くはないものの、水量は多かった。吊り橋を通って対岸に渡った。対岸はキャンプ場ということで、草地が整備されていた。空き地の上流部から山道が始まっていた。沢の右岸沿いに進むと、左に踏み跡が分かれたが、これはブナの実験林への道のようで、めざす道ではない。そのすぐ先で沢を跨ぎ越すと、急な尾根の登りが始まった。この付近の登山道は、地形図に書かれている破線とは違っているので注意が必要である。急斜面をつづら折りで登っていくと、「飛竜の滝」と書かれた標識が現れ、連日の雨で水量も豊富な滝を見下ろすことができた。
 ひと登りするとブナ林の広がる台地の上にでた。右手にはシダに覆われた湿地が広がっていた。太い木は稀であったので、二次林のようであったが、太さのそろったブナ林は美しかった。左手の沢の方に近付いていき、源頭部でそれを横切ると、再びブナ林の広がる斜面の登りになった。
 周囲が潅木帯に変わって傾斜もゆるくなると、兎平の標識が現れた。右手の867mの小ピークに向かって踏み跡が分かれていたが、ここは県境方面に向かって直進する。しばらく草原の中を進んでいくと、県境の十字路に到着した。右折は真昼岳、直進は善知鳥口。女神山へは左折ということになる。兎平に至る登山道は、真昼岳への登山コースとしてガイドブックにも紹介されている。真昼岳方面へのしっかりした道に比べると、女神山方面は、仮払い跡も目立ち、足下で笹の切り口がボキボキと音を立てる状態であった。登山道を辿るのは、問題は無さそうであった。ただ、ガスによって視界が閉ざされており、女神山の山頂を臨めないのが残念であった。
 草原の広がる幅広の稜線に道は続いた。時折、右手の斜面に広がるザレ場に飛び出すため、その先の登山道の入口を見失わないように注意が必要であった。緩やかに下っていくと、潅木帯の道となり、ブナ林も現れてきた。868mピークへ登り返し、その先は緩やかな下りになったが、右手の谷間には、大木のめだつブナ林が広がっていた。
 台地を横切っていくと、女神山への急な登りが始まった。沢状地形に入ったところで、新しい刈り払い道が右に続き、短いトラバースの後に尾根沿いの登りになった。上部で進入禁止の道が合流していたことから、沢状地形をそのまま登りつめていたものが変更になったようである。
 急坂が終わり、ようやく山頂と思ったが、少し先であった。女神山の山頂には立派な登山標識が置かれており、周囲の広場の様子からして、登山者も多い山のようであった。ガイドブックには、白糸の滝からのコースが紹介されているので、もう少し時間が経てば、登山者も到着するのかもしれない。ガスのために展望が閉ざされているのが残念であった。
 帰りは、花の写真をとりながら戻ることにした。樹林帯ではヤマホトトギス、亜高山帯の草原ではキオン、タテヤマウツボグサ、ハクサンシャジンといった花を楽しむことができた。
 県境十字路で、真昼岳へ足を延ばそうか迷ったが、下山することにした。いつか晴れの日を狙って、登ってくることにしよう。女神山がどのように見えるのか確かめる必要がある。
 稜線は風が冷たかったため、兎平の標識まで下ってから大休止にした。下山途中、5組程の登山者に出会ったが、真昼岳を目指すものがほとんどのような感じであった。
 下山後、真昼温泉で入浴をと思ったら、第三月曜日の定休日であった。新潟への道すがら見つけた温泉で入浴し、後はドライブに専念した。

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