日倉山

日倉山


【日時】 2004年5月30日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 朝日連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
日倉山・ひぐらやま・952.6m・二等三角点・新潟県
【コース】 藤倉林道
【地形図 20万/5万/2.5万】 村上/勝木/蒲萄、鳴海山
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:00 新潟発=(R.7、聖籠、R.113、R.345、神林、R.7、早稲田、高根 経由)=8:45藤倉林道入口〜9:03 発―11:16 峠―11:44 日倉山〜12:08 発―12:32 峠―14:13藤倉林道入口=(往路を戻る)=14:20 新潟着

 日倉山は、村上の北側の、国道7号線と朝日スーパー林道に挟まれた山塊にある山である。1000m近くの標高を持ち、国道7号線あるいは蒲萄山塊方面からは朝日連峰の前衛峰として良く目立つ山である。伐採地が山腹一帯に広がり、林道が山頂まで通じているため、一般登山の対象から外れてしまっているのは残念である。
 県北の山も結構登ってはいるが、日倉山を登り残していたのは、山頂まで林道が通じているものの、入口にゲートがあり、長い林道歩きを覚悟する必要があるためである。日曜日の天気予報は、曇り時々雨というものであった。前日の新保岳では、傘をさした状態で木の枝を掻き分けて歩いているうちに、ずぶ濡れになってしまった。林道歩きなら、少々の雨でも問題ないであろうということで日倉山へ出かけた。
 登り口の高根の集落へは、天蓋山や鰈山を登った時以来ということになる。高根川沿いの林道に進むと、藤倉沢が右から入り、その先の杉林の中に、藤倉林道の入口があった。以前は、山頂付近まで車で上ることができたようであるが、ここからでは、相当長い林道歩きを覚悟する必要がある。
 林道には鎖がかかっているため、歩いているうちに車に追い抜かれて悔しい思いをする心配はない。実際には、地元の山菜採りの軽トラックが一台下りてくるのにすれ違いはしたが。車道幅の登山道と思って歩くことにした。
 藤倉沢に沿っての歩き始めると、左手の崖上から二条の滝が落ちており、夫婦滝という標識が置かれていた。つづら折りを幾つも重ねていく登りになった。晴れ間ものぞく天候になり、気温も初夏といってよいほど上がってきた。林道の脇には、杉林が広がっていたが、雑木林も多く残されており、新緑を楽しむことができた。
 林道歩きといっても、標高差800m強の登りは結構足にこたえた。日倉山の山頂が前方に迫ってきたところで、トラバースが続き、山頂は遠ざかっていくことから、違う道に入り込んでいるのに気が付いた。地図を見ると、南西に枝分かれする三本の林道のうちの真ん中に入り込んでいた。引き返すと、山頂に通じる道は、ヘアピン状に曲がっていた。この分岐には、金属枠に石が詰め込まれた土砂崩れ防止柵がつくられており、林道は、その下部の広場のように見えるのが間違いのもとであった。
 時間のロスを取り戻すように足を速めたが、傾斜もきつくなっていた。崖から落ちる清水で喉をうるおした。日倉山の山頂を北にトラバースしていくと、東に向かって越えていく峠に到着した。以前の地図には載っていないのだが、最新の地図では、この峠部から山頂まで通じている道が書かれている。尾根通しを見ると、灌木帯の中に幅3m程の道が付けられていた。
 数回つづら折りを繰り返すと、山頂に向かっての緩やかな登りになった。ブナ林も山頂一帯には残されていた。
 日倉山の山頂は、整地された広場になっていた。三角点を探したが、整地された道がかかっているようで、見つからなかった。広場の奥からは、鷲ヶ巣山を望むことができた。道まで整備された山頂広場の目的に首を傾げることになった。アンテナ施設の建設のためのようにも思えるが、山頂までの林道が造られてから日数が経っているようで、木の枝が浸食し始めている。林道建設のためのヘリポートというなら、峠部に作った方が良い。昔はアンテナ施設があったのを撤去したというにしては、新しい地図に山頂までの道が新しく記載された理由が判らない。ビールを飲みながら、考えているうちに、どうでも良くなった。気温も上がって喉も渇いていた。
 峠部まで戻る途中からは、蒲萄山塊、駒ヶ岳、桝形山から化穴山を経て以東岳に至る朝日連峰の稜線を眺めることができた。朝日連峰は、さすがに残雪を残してはいるものの、緑が濃くなっていた。
 下りは、長く感じられ足も疲れてきた。日倉山は、なかなかハードな山であった。

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