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松平山から五頭山


【日時】 2003年9月27日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り時々雨

【山域】 五頭山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
山葵山・わさびやま・693m・なし・新潟県
松平山・まつだいらやま・853.9m・一等三角点補点・新潟県
五頭山・ごずさん・912.5m・三等三角点・新潟県
赤安山・あかやすやま・582m・なし・新潟県
【コース】 魚止滝登山口より周遊
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/ 出湯
【ガイド】 なし
【温泉】 村杉温泉 村杉共同浴場薬師の湯 250円 石鹸類なし

【時間記録】 8:00 新潟発=(R.49、水原、R.290、少年自然の家 経由)=8:50 赤安山登山口〜9:06 発―9:15 魚止滝登山口―9:37 尾根取り付き―10:25 山葵山―11:18 松平山―12:07 大日清水―12:35 中ノ沢分岐―12:50 五頭山〜13:03 発―13:10 三叉路―13:14 前一ノ峰―13:39 五ノ峰―13:54 赤安山分岐―14:33 赤安山―14:53 赤安山登山口=(往路を戻る)=16:20 新潟着

 五頭連峰は、飯豊連峰の前衛峰で、阿賀野川と加治川の間25kmほどに、新潟平野の縁に沿って1000mに満たない峰々を連ねている。松平山は、北部を代表するピークで一等三角点が置かれているが、最高峰の菱ヶ岳や中心部の五頭山に比べると、登山者は格段に少ない。

 東北百名山通いにも草臥れて、この週末は、土曜日だけの山歩きにして、日曜日は休養にあてることにした。どこに出かけようかと迷って、結局、五頭連峰の松平山を選んだ。松平山は、94年5月7日に菱ヶ岳からの縦走で歩いたきりである。この時は、途中から残雪歩きになってしまい、夏道は歩いていないことになる。登山の記憶も薄れており、松平山には、来期の残雪期に登る必要があると考えているところであり、手頃なコースとして今回歩くことにした。
 五頭連峰の麓には1時間もかからずに到着した。最近続いた片道8時間などという山にくらべると、効率は非常に良い。
 少年自然の家の奥に林道を進んだ。堰堤を過ぎると、赤安山の登山口に到着する。松平山から五頭山を経由してこの登山口に下山する予定であったので、ここからの歩き出しになる。登山口には、車二台ほどの広場になっているのだが、夏草が茂っていた。「至赤安山・五頭山」と書かれた登山標識も道端に立っているのだが、初めてだと、この草むらを見て入りにくくなるかもしれない。道路の向かいの堰堤に向かって下りていく道路の脇にスペースがあったので、こちらに車を停めた。
 車道歩き5分程で、魚止滝登山口に到着した。松平山だけの往復なら、ここの駐車場に車を停めることになる。駐車場の手前に、松平登山口の標識が立っているが、「松平山は健脚向きにつき、一般登山者はご遠慮ください。」という看板も置かれている。初心者用とは言えないだろうが、一般登山者が遠慮しなければならない程ではない。おかしな看板は撤去した方が良い。
 沢に向かって下りると、二本丸太を渡した橋が架かっている。朝方の雨で木の表面が濡れており、滑らないように注意が必要であった。幸い、下草が濡れていると思ったので、スパイク長靴を履いてきていたので滑ることはなかった。しばらく沢沿いに続く道を進んだ後に、つづら折りも交えた急な登りが始まった。息も切れて汗もしたたり落ちたが、新潟の山は一般登山道のある山でも結構きつく、こんなものであろう。傾斜が少し緩んでからもだらだらと登りが続いた。
 ようやく稜線の上にでると、山葵山に到着した。一旦脇道に入ってちょっと登った所が山葵山の山頂である。ここからは、松平山から五頭山にかけての展望が開けた。松平山が健脚向きで無理というなら、山葵山まででも、お弁当を広げるには丁度良いコースである。登山道も良く整備されているので、一般登山者ご遠慮ということはない。
 山葵山からは、松平山に向かっての稜線歩きが続いた。登山道は稜線の一段下を両側に回り込みながら続いていた。灌木に囲まれて見晴らしもないため、松平山への道は、結構長く感じた。雷清水の標識を見ると、じきに松平山の山頂に到着した。
 松平山の山頂は、中央に一等三角点が頭を出し、立派な山頂標識が置かれた広場になっていた。低灌木に囲まれていたが、藪越しに五頭山方面を眺めることができた。菱ヶ岳よりは展望の良い山頂といえる。
 五頭山に向かって縦走路を進もうとして、少しとまどうことになった。縦走路は、入口が笹に被われていた。少し進めばはっきりした道が続いているのだが、五頭山の方向とは逆に進むこともあり、始めて歩くような者には、不安を覚えて進むのをやめてしまうかもしれない。
 松平山の山頂は、主稜線から僅かに外れており、少し進んだところが折居山へと続く稜線の分岐になるが、その方面への道は切り開けれていない。その後は、小さなアップダウンが繰り返し続く道が続いた。途中、稜線が広がる所もあり、以前歩いた残雪期では夏道を見失って苦労したことを思い出した。
 朝方は、路面が濡れていたものの晴れ間がのぞいていたので、昼頃には晴れるだろうと期待して山に来たのだが、予想に反して雨が降り出した。傘だけで歩けると甘く見たら、下草の水滴をかぶってズボンはたちまちずぶ濡れになって、雨具を着る機会を失ってしまった。
 大日清水で中間点となり、後は昼のビールを心待ちに歩き続けることになった。時折木立が切れても、ガスで展望が閉ざされてしまっていた。中ノ沢分岐に出ると、その先は格段に道が良くなった。五頭山からこの分岐までは、6月7日に中ノ沢からの周遊として歩いたばかりである。松平山と中ノ沢分岐の間は、所々で道が隠れている所があるもののヤブコギというレベルではないが、登山者の多い五頭山塊で、この状態は少し気がかりである。
 分岐から、ひと登りで五頭山に到着した。五頭山の山頂は、以前よりも刈り払いが広くなって、裏五頭方面の眺めが良くなってきたように思う。雨が完全には止んでいなかったので、傘をさした状態で座り込み、ビールを開けた。
 五頭山から緩やかに下っていった三叉路からは、ひと登りで前一ノ峰の山頂に到着する。展望の良い山頂であるが、この日は、ガスで眺めが閉ざされていたのが残念であった。もっとも、雪の時期に登って、ここからの眺めは充分に堪能しているので、今回は我慢することにしよう。
 一ノ峰を過ぎると、夏道は、その後のピークを巻いていくことになり、五ノ峰で再びピークの上に出ることになる。雨のためか登山者は少な目であったが、それでも各ピークには数人の登山者が休んでいた。五ノ峰からの急坂を下りると、赤安山への道が分かれた。分岐直後の急坂を下りた後は、緩やかな下りが続いた。赤安山の山頂は、雪の時期以外は始めてであったが、木立に囲まれて見晴らしはなかった。雪の季節は、雪原が広がって気持ちの良い所なのだが。最後に急坂を一気に下ると登山口に下りたつことができた。
 お決まりのコースといえる村杉温泉の共同浴場に入って外に出ると、本降りの雨になっていた。
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