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大蔵岳、菅名岳


【日時】 2003年6月28日(土) 日帰り
【メンバー】 宇都宮グループ(6名)
【天候】 雨

【山域】 菅名山塊
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 大蔵岳・おおくらだけ・864.3m・三等三角点・新潟県
 菅名岳・すがなだけ・909.2m・二等三角点・新潟県
【コース】 大蔵岳階段コースより菅名岳丸山尾根
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/新津/村松、馬下
【ガイド】 分県登山ガイド「新潟県の山」(山と渓谷社)、新潟花の山旅(新潟日報事業社)
【温泉】 村松さくらんど温泉 700円 貸しタオル付き

【時間記録】 5:30 奧胎内発=(胎内、R. 290、四本樋橋、川東、天ノ原、八幡新田、R.290、馬下橋、R.290 経由)=7:30 大蔵岳登山口〜8:05 発―8:24 階段コース登山口―9:16 四合目―10:02 大蔵岳〜11:00 発―11:14 三五郎山―11:53 菅名岳〜12:00 発―12:42 椿平―12:52 新井沢―13:20 林道終点〜13:25 発―14:02 大蔵岳登山口=(村松、五泉、下条、沢海、R.49 経由)=17:00 新潟

 菅名山塊は、蒲原平野の東端に阿賀野川と早出川に挟まれ、五頭山塊と川内山塊の中間に位置する山塊である。北より鳴沢峰、菅名岳、910ピーク(三五郎山)、大蔵岳と頂稜を連ねている。美しいブナ林、酒の仕込み水として有名になったどっぱら清水など、手頃に自然と親しむことのできる山である。菅名山塊には、多くの登山道が整備され、周遊コースをとることもでき、下越地区における人気の山のひとつになっている。
 室井さん他の宇都宮グループを誘い、土日の1伯2日で胎内尾根を登る計画で、金曜日の深夜に奥胎内に集合した。土曜日の早朝に起きてみると、本降りの雨になっていた。週末は雨の天気予報が出ていたのだが、予報が外れることを期待しての集合であった。ラジオを聞くと、新潟方面は、大雨と雷の注意報が出ていた。この雨の中、ヤブコギは無理ということで、今回の飯豊山行は断念することになった。
 とりあえず登る山として大蔵岳を選んだ。大蔵岳なら、ブナ林の中に登山道が続いているので、雨風の影響は少ないはずであった。山頂に到着したところで、天気の具合を見て、菅名岳へ縦走するか決めれば良い。
 時折激しくなる雨の中を、胎内から大蔵岳登山口へと移動した。当然といってよいか、登山口の駐車場には、他の車はなかった。雨具を着込み、傘をさしての出発になった。
 階段コースから大蔵岳を目指した。杉林の中に入ると、雨の影響もほとんどなくなった。植林地を抜けてブナ林が広がるようになると、雨水が、枝を伝って集まり、ブナの幹を勢いよく流れ落ちていいた。雨の日ならではの眺めであった。雨具を着ているためか体が重く感じられ、1合目と2合目の標識の間隔が特に長く思われた。
 4合目付近になったところで、池田さんの帽子に、ヒルが付いているのを見て大騒ぎになった。3番手にいたのと、傘をさしていなかったので、上から落ちてきたものが取り付いたようである。
 大蔵岳の山頂に着く頃は、雨も小降りになっていた。山頂からの眺めはガスで閉ざされていたが、鳴沢峰から花見山に至る尾根をボンヤリとではあるが、眺めることができた。SLの磐越号の汽笛が、下から木霊してきた。雨を避けるために、大蔵岳の避難小屋に入って休憩した。6名が腰を下ろすのがやっとの小屋であるが、雨の日の休憩のためには大助かりであった。
 ゆっくりと休んだ後に外に出てみると、雨はそれほど強くはないため、菅名岳を回ってから下山することにした。宇都宮から来た人達にとっては、新潟までは遠いため、菅名山塊に登るのも今回くらいのものであろうから、少しでも多くのピークを踏んでもらいたかった。
 菅名岳への縦走路に入ると、登山道に木の枝が倒れ込むようになって、傘でかきわけるにしても、しぶきを容赦なく頭からかぶるようになった。晴れていれば、川内山塊の眺めを楽しむことができる稜線であるが、今日はひたすら歩くしかなかった。
 菅名岳の山頂にも登山者はおらず、山頂標識の回りに植えられたニッコウキスゲの黄色い花が風に揺れていた。菅名岳の山頂からは、丸山尾根を下った。急坂の階段下りになり、一気に高度を落とした。丸山尾根を登りに使ったのは、菅名岳を初めて訪れた時しかないが、初心者用コースとしては、登るのに体力を必要とするコースである。
 椿平からは、どっぱら清水コースへと下降した。沢沿いの谷間は、鬱蒼とした木立が広がり、沢の水が勢いよく流れていた。この一帯はヒルの危険地帯と危惧していたが、果たしてと云うべきか、ヒルが足から上がってくるのを払い落としながらの歩きになった。足早に、沢沿いの登山道を下った。
 林道の終点の広場に出たところで、ヒルの点検をした。スパッツを外すと、合わせ目に何匹もうごめいていた。払い落とすのもひと苦労であった。ほとんどパニック状態で、写真を撮って記録に残す余裕もなかった。登山口の駐車場に戻り、ズボンを脱いでみると、どこにひそんでいたのか、3ヶ所ほど吸い付かれて出血していた。
 ヒルが出る可能性のあるこの季節に菅名山塊に来たことはなかったのだが、手頃な山ということで選んでしまったのが、間違いであったか。特に、どっぱら清水の沢沿いは、ヒルの危険地帯で、そこに雨の時に踏み込んでしまったため、被害が大きくなったようである。山よりも、ヒルの印象の方が強い山行になってしまった。
 翌日も新潟方面は天気がぱっとしないため、温泉に入った後に解散ということにした。
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