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高城、袴腰山


【日時】 2003年6月4日(水) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 下田周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
高城・たかじょう・370m・なし・新潟県
袴腰山・はかまごしやま・526.1m・三等三角点・新潟県
【コース】 登り:長禅寺より 下り:最明寺
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/粟ヶ岳、森町
【ガイド】 新潟花の山旅(新潟日報事業社)

【時間記録】 630 新潟発=(北陸自動車道、三条燕IC、 R.289、森町 経由)=7:35 長禅寺〜7:58 発―8:05 登山口―8;40 高城―9:16 袴腰山〜9:33 発―10:07 追分けの松(最明寺分岐)―10:28 最明寺登山口―10:59 長禅寺=(往路を戻る)=13:00 新潟着

 袴腰山は、粟ヶ岳から東に延びる尾根の末端部に位置する山である。袴腰山への登山道は、長禅寺からと八木鼻からのコースが主に利用されている。特に長禅寺から高城を経由する登山道は「ひめさゆりの小径」として、5月中旬から下旬にかけては、ヒメサユリ見物のハイカーで賑わう。
 袴腰山のヒメサユリが盛りであると聞いたが、他の山に足が向いて、花の時期も終わりかけていた。平日でも混み合うというので、週末は大混雑であろうと腰が引けてしまったせいもある。この週末は二日続けての雨で、なんとか一日は山歩きに出かけたものの、不完全燃焼気分が残った。平日の午前中に時間ができたので、6月に入ってヒメサユリいは遅いかなと思ったものの、袴腰山に出かけてみることにした。
 袴腰山は、これが4回目になったが、ヒメサユリの季節は始めてであった。高城から袴腰山に登った後で、まだ歩いていない最明寺コースを下山に使って周遊するために、長禅寺の駐車場に車を停めた。林道の先に車を進めても、最後の車道歩きで坂を登るのでは意味がない。寺の駐車場には、他の登山者の車は無く、静まりかえっていた。
 寺の左脇から墓地をかすめて杉林の中を登っていくと、林道に飛び出す。林道脇には、簡易トイレやプレハブ小屋、天幕などが設けられ、「ヒメサユリ祭り」期間は、200円の協力費を徴収するむねの掲示があった。路肩のスペースもロープで仕切られて、車の駐車場が設けられていた。相当な人出があったようであるが、人影は見あたらず、車も二台が置かれているだけであった。
 林道から高城への登山道に進むと、すぐに送電線の鉄塔下に出て、その後は尾根沿いの登山道が続く。ヒメサユリの写真を撮ろうとカメラを首からぶるさげて歩いていたが、花が散った後の茎や、しぼんだヒメサユリしか見あたらなかった。登山道は良く整備されているが、ヒメサユリ保護のためのロープが続いているのがちょっと興ざめであった。「一の坂」や「二の坂」の登りを続けていくと、汗が噴き出てきた。気温も、初夏を思わせるほどに高くなっていた。
 「たら沢のへつり」を終えると、高城への登りが始まる。最後に土塁跡と思われる急坂を二ヶ所ばかりのり越すと、高城の山頂に到着した。高城の広場には、二人連れが休んでいるだけであった。
 高城の先で舟ヶ沢林道への道が分かれるが、案内板は壊れて地面に落ちており、草が被っていた。先回歩いてのは、1997年11月1日であったが、今では整備の手が加えられていないようであった。一般ハイカー向けには、廃道状態といっても良いかもしれない。
 痩せ尾根状の登山道脇では、オレンジ色のヤマツツジが、盛りになっていた。なんとか写真になりそうなヒメサユリも見つけることができた。袴腰山山頂に向かっては、汗を振り絞ることになった。袴腰山は、ハイキングの山といっても、結構厳しい山である。
 誰もいない静まりかえった袴腰山の山頂に到着した。粟ヶ岳の見晴らしの良い、八木鼻への下り口に腰を下ろした。白根山や烏帽子岳を良く眺めることができたが、その先の山は霞でおぼろになっていた。そこかしこで、クマンバチがホバリングしていた。
 ひと休みの後、八木鼻コースへ進んだ。始めは急斜面が続き、ロープが張られて、足場も掘り込まれているが、足元には少し注意する必要がある。傾斜が少し緩むと、展望の開けた尾根沿いの道になる。「ブナの社」や三角山を越えて下っていくと、10名程の団体が登ってくるのに出会った。
 鞍部からひと登りすると「追分けの松」に到着する。ここからは、まだ歩いていない最明寺へのコースに進んだ。そのまま八木鼻へのコースに進んでも良いが、最明寺へ下山すれば、長禅寺への車道歩きは短くて済む。最明寺へのコースは、尾根沿いの下りがしばらく続いた。遊歩道並みとはいえないが、普通の登山道クラスの道であった。左に尾根をはずすと、じきに沢に出会って、その先で田圃脇に飛びだした。車道脇の入口には、「八木・袴腰・高城遊歩道入口」の標識が置かれていた。
 最明寺登山口からは、車道歩き30分で長禅寺に戻ることができた。袴腰山は、それほど時間のかかる山ではないので、一方の登山口からの往復ではなく、周遊コースとして歩くのが面白いと思われる。
 今年は、袴腰山のヒメサユリは見損なった。来年の課題ということにしよう。

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