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国上山、剣ヶ峰、黒滝城跡


【日時】 2003年1月25日(土) 日帰り
【メンバー】 てくてく会 11名
【天候】 曇り

【山域】 新津丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 国上山・くがみやま・313.2m・三等三角点・新潟県
 剣ヶ峰・けんがみね・292m・なし・新潟県
 黒滝城跡・くろたきじょうせき・246m・なし・新潟県
【コース】 てまりの湯より周遊
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/弥彦/寺泊、弥彦
【ガイド】 国上山から剣ヶ峰についてはなし
【温泉】 てまりの湯 500円(タトル付き)

【時間記録】 7:20 新潟発=(新新バイパス、新潟西バイパス、R.116、県道新潟・寺泊線 経由)=8:20 てまりの湯〜9:05 発―9:39 車道―9:48 国上山駐車場〜10:13 発―10:23 国上寺―10:52 国上山〜10:57 発―11:04 剣ヶ峰入口〜11:10 発―11:25 林道終点―11:44 剣ヶ峰〜12:38 発―12:51 黒滝城跡入口―13:01 黒滝城跡―13:11 黒滝城跡入口―13:39 林道分岐―14:00 麓一区=(往路を戻る)=16:30 新潟着

 国上山は、角田山から弥彦山に連なる丘陵の西端にあって、その西の麓には信濃川から日本海に向かって大河津分水が切り開かれている。国上山には、良寛ゆかりの国上寺(こくじょうじ)があり、史跡巡りの観光で訪れる人も多い。また、酒呑童子はこの国上寺の稚児であったという伝説も残されている。低山ながら展望に優れ、ハイキングコースも良く整備されている。
 1月初めにもほぼ同じコースを偵察として歩いていたが、今回は、てくてく会の新年山行として歩くことになった。1月5日の宝珠山山行が、悪天候のために前日に中止になったため、再度計画になったものである。1月下旬とあっては、天気も悪いと考えた方がよさそうで、少々の悪天候でも登れるであろう国上山山塊を選んだ。週のなかばから、今年一番の寒気が入り込んだが、土曜日に向かって回復に向かいそうで、当初の計画通りに、国上山から黒滝城跡への縦走ができそうであった。
 土曜日の朝は、青空も顔をのぞかせていたが、冷え込みが厳しく、路面が凍結していた。安全策をとって、国道経由で弥彦に向かい、いつもより時間がかかった。集合場所のてまりの湯に到着してみると、大雲沢さんが到着していた。マイクロバスでやってきていたので、一緒に麓一区に向かい、下山口に回送のための車を置いた。戻ってくると、ほどなく全員が集合した。国上山山塊のハイキングにしては、11名の大勢の参加者が集まった。
 駐車場脇から国上健康の森公園を突っ切って、左奧にある酒呑童子神社に向かった。境内は雪に覆われて、鳥居と五重塔がひっそりと佇んでいた。まずは、歩き始めの記念写真となった。
 境内から朝日山展望台への遊歩道に進むと、雪道の歩きになった。杉林の中に続いているためか、雪は思ったよりも少なかった。ハイカーが歩いたらしく、踏み跡が続いていた。杉林の中を歩いていくと尾根を乗り越して谷間に入っていくが、このあたりはどこを歩いているのか、現在位置が判りにくい。今週届いたGPSを山で初めて使い、先回ではあやふやであったコースを地図上で確認することができた。
 再び杉林が現れると、車道に飛び出し、後はショートカットをしながら、国上山の駐車場まで歩いた。酒を忘れてきたという者もおり、ここの自販機にお世話になった。国上寺の入り口で、五合庵を見ていくかと尋ねると、大雲沢さんが見たいというので、寄っていくことにした。酒呑童子縁の鏡井戸を見物し、石段を下っていくと五合庵に到着した。去年あった修理のためのビニールシートもなくなって、雪の上にきれいな姿を現していた。帰りの石段の登りは疲れそうであったため、つり橋経由で駐車場に戻ることにした。登山はどこへやら、すっかり観光モードになってしまった。
 駐車場から国上寺までは、再び同じ道を歩いた。何周もしそうな感じになったが、国上寺の境内に入り、登山道に進んだ。本格的な登りが始まると、たちまち息が切れた。駐車場からなら、ここは歩き始めであろうが、すでに1時間以上も歩いている。五合目の赤谷見晴らしでひと休みしたが、皆疲れた顔をして休んでいた。それなりの登山のザックを背負い、ワカンも持った一団が、普通なら一気に登ってしまう国上山への登山道の途中で休んでいる姿は、軽装のハイカーの目には不思議に見えたかもしれない。
 見晴台にも寄り道をして、国上山の山頂には、2時間近くかかって到着した。これだけ時間をかけて国上山に登る者はめったにいないであろう。山頂は、荒天直後ということで、休んでいるハイカーも数人であった。時折雲が流れてくると小雪が舞うものの、まずまずの天候であった。
 お腹も空いてきていたが、剣ヶ峰までおあずけということで、もうひと頑張りしてもらうことにした。国上山の山頂を下るとすぐに剣ヶ峰への分岐に出たが、その前に蛇崩にも寄っていくことにした。ここからの眺めは、国上山登山では欠かせない。蛇崩の岩場の上に立てば、風は冷たく、弥彦は白い雪をまとい高く聳えていた。
 分岐に戻り、剣ヶ峰への道に進んだ。ここからはワカンが必要かなとも思っていたが、先回よりも雪は少なく、問題なく歩くことができた。谷間を横切り、尾根に乗った。ここらは、春は雪割草が見事なようなのだが、登山標識が立てられたことから人も入るようになって、今後が心配である。
 林道の終点からは、剣ヶ峰に向かっての登りが始まる。足も疲れてきており、なかなか辛い登りになった。杉林を抜けて周囲に灌木帯が広がるようになると、土塁跡のような地形の残る剣ヶ峰の山頂に到着した。山頂は、日本海側が刈り払われて、濃紺の暗く沈んだ海を見晴らすことができた。雪の上に腰をおろし、待ちかねた宴会になった。酒が進むほどに賑やかな宴会になったが、誰もいない山頂で、人に気兼ねする必要も無かった。冬のさなかであったが、1時間ほども戸外で休むことができたのは、天候に恵まれたといっても良いであろう。
 宴会後、黒滝城跡との鞍部に向かって尾根を下った。黒滝城跡に向かって、再び登りの開始。飲んだビールで、息が切れて辛い登りになった。黒滝城跡で国上山と弥彦山の眺めを楽しんだ後、一周して林道に戻った。
 これで今日の訪問地は終わりということで、後は林道歩きで麓一区に向かって山を下った。林道の雪も20セント程で、歩く支障にはならず、おしゃべりをしながら気楽に歩くことができた。
 麓一区に戻り、マイクロバスに乗り込んで、てまりの湯に戻った。最後は、大雲沢さんのおかげで、旅行会社主催のツアーのような手際の良さになった。一日たっぷりと歩き、あなどれない国上山ということで、汗もかき、温泉に入って山の締めくくりとした。

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