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高野山、外山


【日時】 2002年12月21日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 守門岳周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
高野山・たかのやま・722.4m・三等三角点・新潟県
【コース】 R.290より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/守門岳/穴沢
【ガイド】 なし

【山域】 守門岳周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
外山・そとやま・510.4m・二等三角点・新潟県
【コース】 石峠トンネル旧道入口より
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/守門岳/穴沢
【ガイド】 なし
【温泉】 加茂美人の湯 700円(貸しタオル・バスタオル付き)

【時間記録】 6:30 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、、R.8、川崎北、R.351、栃尾、R.290 経由)=8:15 高野山南東尾根下〜8:30 発―9:11 高野山〜9:18 発―9:49 高野山南東尾根下=( R.290 経由)=10:45 石峠トンネル旧道北入口〜10:55 発―11:29 峠〜11:33 発―11:46 外山〜12:08 発―12:17 峠―12:41 石峠トンネル旧道北入口=(R.290、加茂、R.403、亀田、R.49 経由)=16:00 新潟着

 高野山は、栃尾市から守門村に抜ける途中のR.290の脇にある山である。この山の読みは、一般に思いつく「こうやさん」ではなく「たかのやま」で、信仰の山とは関係がないようである。
 外山は、栃尾市から守門村に抜けるR.290の石峠トンネルの上にある山である。地図に山名は記載されていないが、二等三角点が置かれ、点名が「外山」とされている。
 一週前の大雪の後は、比較的穏やかな陽気が続いた。三連休とあって、白山や五頭山といった冬でも人の入る山は大賑わいになっているはずであった。地図を見ていて気になった栃堀方面の偵察を兼ねて、低山巡りに出かけることにした。
 栃尾の町に入ると山頂を真っ白に染めた守門岳が出迎えてくれた。しかし、その前衛の山は黒々とした木立が広がっていた。一週前の大雪も、その後に続いた暖かい陽気のために融けてしまったようであった。高野山は、R.290を通るごとに、道路脇にある山頂が気になっていた山である。この山は、国道に面した東斜面は雪崩防止柵が設けられた急斜面で、西斜面に緩やかな斜面が広がっている。山頂からは、国道に向かって南東尾根が落ち込んでいて、距離も短い。以前にも、この尾根に登山道がないかと思ってのぞいてみたが、道は無かったため、そのままになっていた。今回は、雪を利用して登ろうという計画であった。山の下に到着してみると、雪は少なく、藪が出ていた。多少のヤブコギは覚悟して、出発の準備をした。距離は短いので、スパイク付き長靴にわかんで歩くことにした。
 朝の冷え込みで雪が締まっているように思えたが、もなか状に中が柔らかくて踏み抜くため、すぐにわかんを履くことになった。西斜面には杉林が広がっていた。尾根の頂稜部は、ツルのからまった藪が広がっており、少し下がったところの雪を伝い歩くことになった。地図では登り一方のように見えたが、一旦小さなピークを越す必要があった。もう少し山頂よりから取り付いた方が良かったかもしれなかったが、国道脇の壁は、草付きの滑り台状になっており、足場が悪かったし、道路脇の壁に取り付いていると、通行のドライバーから不審な目で見られそうであった。
 雑木林の中に続く雪のベルトを辿りながらの登りが続いた。もう少し雪が有った方が、登りは楽になったはずであった。下から眺めていたよりも、本当の山頂は奧にあるようであった。ようやく一面の雪原が広がるようになり、雑木林の中を登っていくと、高野山の山頂に到着した。山頂には杉の木が立ち、広葉樹の苗木が植えられていた。「こうやさん」という名前なら、信仰の山として参道があるのかと思っていたのだが、「たかのやま」と呼ぶようで、道や祠は無かった。木立の切れ間からは、長岡の東山連峰や守門岳の眺めが広がっていた。
 高野山の次は、守門岳登山口の二口手前の薬師山をめざした。登り口の大宿に到着して薬師山を見上げると、すっかり雪が落ちていた。ヤブコギ必至ということで、雪のある季節に延期することにした。
 代わりの山として、二等三角点ピークの外山を目指すことにした。この山は、石峠トンネルができて今は使われていない旧道の峠部からはひと登りの位置にある。旧道は除雪されていないので、スノーシューを使っての雪山ハイクとして手頃であった。
 旧道入口に車を停めて歩き出した。周囲の山肌の雪は斑になっていたが、車道の上は吹きだまり状に雪が積もり、つぼ足では歩けない状態であった。谷を巻いてトンネルの上部を通過すると、車道は南西に向かって大きなヘアピンカーブを描いている。車道をそのまま辿るのも大変なので、送電線が頭上に迫ってきたところで、左上の田圃に上がっていく道があったので、近道をした。段々になった田圃を上がっていくと、再び車道に戻ることができた。そこからはそう遠くない距離で峠に到着した。
 石峠は、地図を見ると、もう少し稜線を北に辿ったところのようである。ここの峠の名前はあるのかどうか判らないが、これまで見えなかった浅草岳や毛猛山塊の展望が開けて、峠に相応しい眺めが広がっていた。この峠は、昔の石峠に代わる車道として開かれたが、トンネルが付けられてお役ご免になり、名前も付けられずに終わってしまったのかもしれない。
 守門村側から外山への取り付きを見ると、尾根の上に向かって雪がベルト状に続いていた。少し急斜面であったが、スノーシューで登ることができた。尾根の上に登れば、山頂までは問題の無いコースであった。点の記によれば、外山の山頂にはアンテナが立ち、保守道があるように書かれていた。それにしては藪がかぶり気味であったが、溝状に抉れているので、道が有るように思えた。
 山頂に着くと、鉄柵に囲まれたコンクリートの土台の上をカマボコ型の波板が覆っている建造物が残されていた。日本電信電話公社「栗山沢サテライト局」という標識が掲げられていたが、無線中継所は撤去され、その跡の土台を大事そうに屋根で覆っているのが不思議であった。もう少し登る機会のある山なら、その下で休憩するのに丁度良いのだが、このピークには二度とくることはあるまい。その脇の高みに、三角点を示す木の標柱が頭を出していたが、ストックでつっついたが雪は堅く、三角点を掘り出すことは諦めるしかなかった。
 山頂は木立に囲まれていたので、少し下ったところで、守門岳を眺めながら昼食にした。ちょっとしたピークでも、山に登ったという気持ちを味わわせてくれるのは、雪山ならではのことである。
 下りは、尾根の末端で栃尾側におりて近道をしたが、こちらの方が歩きやすかった。林道歩きは、下りとなるとそう体力は使わなかったが、車に戻る頃には汗びっしょりになり、良い運動になった。
 帰りは、下道を使って下田に抜けたが、その途中、11月末にオープンしたという加茂の美人の湯で温泉に入った。広々とした施設で、ロビーからの粟ヶ岳の眺めが素晴らしかった。来年以降は、この温泉が、粟ヶ岳登山の後の定番の温泉になるであろう。
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