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城山、八方台


【日時】 2002年5月11日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り後小雨

【山域】 長岡東山
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
城山・しろやま・336m・なし・新潟県
八方台・はっぽうだい・567.7m・三等三角点・新潟県
【コース】 登り:城山コース 下り:見晴コース
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/長岡/栃尾、半蔵金
【ガイド】 新潟のハイキング(新潟日報事業社)

【時間記録】 8:20 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附IC、R.8、中沢、R.352、栖吉 経由)=9:30 三都石神社〜9:48 発―9:58 林道終点―10:20 普済寺分岐―10:25 栖吉城分岐―10:35 栖吉城跡〜10:39 発―10:43 栖吉城分岐―11:48 八方台〜12:15 発―12:34 見晴コース入口―13:09 林道登山口―13:58 三都石神社=(往路を戻る)=15:30 新潟着

 八方台は、長岡東山の丘陵地帯北部にあり、山頂一帯は、八方台いこいの森として整備されている。八方台へは、森立峠経由でバスが通じており、幼稚園や小学校の学校遠足の場にもなっている。
 連休疲れのせいなのか風邪を引き、しかも天気は土日とも曇り時々雨の予報が出ていた。気軽に歩ける山を考えていくと、長岡の八方台のハイキングコースを歩いていなかったのを思い出した。栖吉の城山のピークハントも兼ねて歩くことにした。
 低山ハイキングの難しさは、登山口にます辿り着くことである。ハイキングコースの主な利用者の地元民にとっては案内標識は必要なくとも、余所者には、地図とにらめっこということになる。長岡のバイパスから悠久山の下をかすめてR.352に進み、市営スキー場の入り口を右に分けると栖吉に到着した。集落に入ると、栖吉神社の石碑があったものの、車の置き場は無かったため、山側に回り込むと、神社の石段の下に出た。車道の先は未舗装の林道になっていたので、ここから歩き出すことにした。地図にも石段マークが書かれており、ここが栖吉神社だと思ったが、石段を登ってみると小さなお堂で、鳥居には三都石神社と書かれているのが、少し不思議に思えた。
 雨上がりのため、長靴を履いて歩きだした。林道を歩いていくと、左下から石段が登ってきており、右上には鳥居がいくつか並んでいた。ここが栖吉神社で、車を停めたのは、三都石神社という別の神社であった。石段を登ってみると、かなり大きな神社であった。林道に戻って先に進んでいくと、右にカーブして栖吉神社の裏手に回り込んだ所で終点の広場になった。広場から山道が続いていたが、ここにはハイキングコースの標識はなかった。
 畦道のような道が続いた。周囲はタニウツギの花が咲いていたが、すでに黄ばんだ花も多かった。季節は思わぬ早さで進んでいるようであった。杉林の中の登りが始まった。緩やかに登っていく道で、体力はさほど必要としないはずであったが、汗が噴き出してきた。風邪気味で、体調が良くないためだろうか。左から幅広の山道が合わさり、標識を見ると、普済寺からの道であった。普済寺は、長岡藩主牧野氏の菩提寺であるという。普済寺からのコースの方が、メインのようであった。
 普済寺分岐からはひと登りで、栖吉城跡への分岐に出た。地図上では、城山への登山道は書かれていないが、しっかりした道が続いていた。曲輪跡を眺めながら登っていくと、城山頂上の本丸跡に到着した。草地の広場が広がっていた。歴史を感じさせるものは、案内板の他には、石の祠が置かれているだけであった。人影も見あたらず、山城の跡に相応しい静かな雰囲気がただよっていた。栖吉城は十五世紀の終わりころ長尾孝景によって築かれ、天正七年(一五七九)、御館の乱の際に落城し、その後、慶長三年(一五九八)、上杉景勝の会津移封に伴い廃城になったという。上杉謙信の母、虎御前の生家、古志長尾家の居城としても知られている。
 分岐に戻り八方台への道に進んだ。木立に囲まれて、風谷山の方向がかいま見られただけの、見晴らしのない道が続いた。単調な道だなと思って道ばたを見ると、マムシグサの群落があった。草むらを見ながら歩いていくと、シャガや、チゴユリ、ホウチャクソウ、ウゴクツクバネウツギ、オオイワカガミ等の花を見つけることができ、山野草の写真を撮りながらの歩きになった。
 ひと登りで八方台に到着と思っていたが、山道は、左方向に谷をトラバースしながら長く続いていった。地図にある山道の分岐は見つからず、八方台から大入峠に向かう林道の入り口脇に飛び出した。小雨が降り出したため、雨宿りできる所を探して、八方台休暇センターに向かった。八方台の駐車場には数台の車が停まっていたが、人影は見あたらなかった。八方台の展望台は眺めの良い所ではあるが、雨に霞み、いこいの森の池が見下ろすことができるだけであった。八方台休暇センターは、冬季休業中で囲いがしてあったので、公園の東屋の下で休憩とした。見ると、盛り土をしたような一段高いところに三角点が置かれていた。
 下山には、成願寺へのコースを使うことにした。森立峠への車道を歩いていくと、火打沢コースの分岐に出た。送電線が頭上を通過する手前であったので、下降地点は地図とは少し違っているようであった。マイクロウェーブの立つ高台の下に、見晴コースの標識が立っていた。入り口には、送電線「越後線」の鉄塔への標識も立てられて、この道は送電線の保守道も兼ねているようであった。急な下りが始まった。要所には、硬質ゴムの階段が整備されていたので助かったが、滑りやすい道であった。送電線が頭上を通過するあたりで登山道周辺に草地が広がっていたが、その他は灌木に囲まれて、「見晴コース」という名前とは反しているようであった。
 尾根を左に外して下っていくと、林道におりたった。林道歩きは僅かで、森立峠に通じる車道に出ることができた。成願寺から車を置いた三都石神社までは、農道を通って近道をして30分ほどの道のりであった。



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