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馬ノ髪山(偵察山行)


【日時】 2002年2月3日(日) 日帰り
【メンバー】 木村操一、池田憲一、岡本 明
【天候】 晴

【山域】 飯豊連峰周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】
 馬ノ髪山・うまのかみやま・759m・なし(757.0m・二等三角点)・新潟県
【コース】 上綱木
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/東赤谷
【ガイド】 LATERNE vol7、新潟の低山藪山

【時間記録】 7:50 新潟発=(R.7、競馬場IC、豊栄、月岡、R.290、松岡、米倉、上赤谷 経由)=9:00 上綱木〜9:18 発―9:35 送電線下―10:04 ログハウス(天空の湯)―10:27 棚橋山登り口―10:37 作業小屋―10:48 堰堤―11:25 415mピーク―11:38〜12:30 昼食―12:57 三合目上(550m地点)―13:15 415mピーク―13:37 作業小屋―13:48 棚橋山登り口―14:07 ログハウス(天空の湯)〜14:18 発―14:37 送電線下―14:57 上綱木=(往路を戻る)=16:30 新潟着

 馬ノ髪山は、飯豊連峰の大日岳から西に派生する尾根の末端に、俎倉山、馬ノ髪山、棚橋山と続く山である。俎倉山が、地元で親しまれた日帰り登山の対象の山なのに対し、他の二山は忘れられた存在になっている。馬ノ髪山は、登山道があるにもかかわらず、ほとんど知られていない。
 馬ノ髪山には、1997年6月14日に始めて登り、登りに要する時間は短いものの、山頂からは大きな展望が得られることからお気に入りの山になった。1998年5月24日には、峡彩ランタン会のハイキング山行をまかされて、この山を選んだ。自信をもって選んだ山であったが、参加者は総勢5名の寂しいものであった。
 今年の3月の会山行に俎倉山から馬ノ髪山への縦走が組まれた。その偵察に行くということで、馬ノ髪山の夏道を知っている私が誘われた。夏道のある尾根が積雪期に登れるものなのか、私には判断がつかねるが、とにかく目で確認する必要があるということで、一緒に出かけることになった。
 木村さんの都合により、朝8時に鳥屋野潟公園集合という、遅い出発になった。馬ノ髪山の登り口までの林道歩きを考えると、登頂は難しそうであった。上綱木までは、競馬場ICから豊栄、月岡、松岡を抜けて赤谷に出るというコースをとった。上綱木の林道入り口で除雪は終わっていた。近くにいた人に声をかけて、林道入り口に車を置かせてもらった。
 歩く予定のコースは、長い林道歩きと、馬ノ髪山の山頂に向かっての急登が待っていた。林道歩きには、スノーシューが良いものの、急登では、スノーシューは登れない可能性もあった。道具が不備で登れないのはつまらないので、ワカンも持っていくことにした。スノーシューを履こうとして、林道に進むと、雪上車で固めた跡が先に続いており、つぼ足で、歩き出すことになった。1998年2月22日に、棚橋山に登るため、この林道を利用したことがある。その時も1.3kmほど奥まで除雪されていて車を乗り入れることができた。結局、送電線が頭上を通過する直前まで、圧雪された道を歩くことができて、少し楽をできた。終点付近は、伐採された木が集められていた。
 ここからは、スノーシューを履いての雪道の歩きになった。雪は重く、体力を必要とした。谷の奥に、馬ノ髪山が姿を現した。登りにとる尾根は、杉の木立が黒い線になって続いているので、はっきりと見分けることができた。ただ、なかなかの急勾配であった。林道歩きといえども、雪が重いため、トップを交代しながらの歩きになった。池田さんと木村さんは、会のメンバーの中でも健脚であるので、それについていくにはやはりスノーシューが役にたっているようであった。途中、道路脇の高台に新しいログハウスがあり、帰りに池田さんがのぞいてみると、「天空の湯」という看板が掲げられていたという。このような所に営業施設でもあるまいから、個人の道楽のものなのだろうか。再度のトップ交代をすませると、馬ノ髪山の登り口の作業小屋に到着した。この作業小屋も、個人の持ち物なのだろうが、立派なログハウスである。
 馬ノ髪山へのコースを考える段になり、まずは夏道を辿ってみることになった。沢沿いの林道を進んでいくと、堰堤に出る。夏は、堰堤の左手の壁に立てかけられた梯子を使って乗り越すところだが、崖の縁の雪の壁を登ることになった。堰堤を越した先は、杉の植林地が広がっている。夏道は沢の中をしばらく歩くことになるが、先をうかがうと、雪が沢の縁まで覆っており、辿れそうもなかった。沢を横断して、左岸にある415mピークめざして登ることになった。
 415mピークは、上部に近づくにつれて急斜面になった。雪も深く、膝で押し固めながらの登りになった。トップを交代したものの、スノーシューでは、この急斜面は登れず、すぐに交代するはめになった。415mピークの頂上部は、なだらかで、馬ノ髪山の展望が広がった。山頂までのルートも目で追うことができたが、時間切れが近かった。
 沢が入り込んでいるため、一旦右よりに回り込んでから、馬ノ髪山の裾野のブナ林に進んだ。気持ちの良い疎林が広がっており、ここで昼食にすることにした。
 昼食後、尾根まで登って様子を見ようということになった。ザックは置いて、空身で登った。登るにつれて、左手から杉の木立が続く尾根が合わさってきた。尾根には夏道があるが、少し登ったところで、三合目の標識を見ることもできた。木に掛けられたトラロープも雪の上に現れていた。尾根の雪は、風に飛ばされるためか、意外に少ないようであった。木村さんはどんどん登っていくが、際限もないということで、引き返すことにした。この後は200m程の標高差で、このまま足を運んでいれば、山頂に到達できることは確実だったのだが、時間切れであった。尾根の偵察ができたということで、良しとしよう。尾根の傾斜は、実際に登ってみると、雪の状態にもよるであろうが、問題なく登ることができた。
 引き返し点は、550m地点で、おおよそ五合目の標識のあるあたりのようであった。笠菅山が目の前に広がり、マンダロク山、日倉山、日本平山の連なりを眺めることができた。下山は、雪原を真っ直ぐに下り、休憩地点まであっという間であった。
 帰りは、415mピークから尾根通しに下ることになった。杉の植林地を下っていくと、作業小屋のすぐ先の林道に飛び出した。登るのなら、このコースが良さそうであった。馬ノ髪山と棚橋山の登り口の杉の枝に、赤布を取り付けておいた。
 帰りは、疲れもたまって、長く感じられる林道歩きになった。
 帰宅途中、赤谷方面も観察したが、棚橋山への斜面は雪が落ちており、ヤブコギが大変そうであった。会山行のルートは、今回のコースを辿って馬ノ髪山に登り、俎倉山へ縦走した後引き返すかという案にまとまりそうであった。

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