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ほとら峯


【日時】 2001年9月7日(日) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 晴

【山域】 越後三山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 
 ほとら峯・ほとらみね・624.1m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟、日光/守門岳、須原/穴沢、須原
【ガイド】 点の記

【時間記録】
6:30 新潟発=(北陸自動車道、中之島見附iC、R7、川崎北、R.351、栃尾、R.290、上条、R.252、大栃山、県道黒又山大栃山線 経由)=8:00 登り口〜8:22 発―8:40 第一鉄塔―8:50 第二鉄塔―8:57 第三鉄塔―9:07 稜線上分岐〜9:15 発―9:30 597mピーク〜9:38 発―9:57 ほとら峯〜10:12 発―10:32 597mピーク―10:41 稜線上分岐―10:49 第三鉄塔―10:54 第二鉄塔―11:00 第一鉄塔―11:14 登り口=(往路を戻る)=15:00 新潟着

  越後三山の北には、権現堂山塊と呼ぶことができるであろう、まとまった山域が、破間川、羽根川、黒又川の三つの川に囲まれて形づくられている。権現堂山塊では、一般登山道が整備されている下権現堂、上権現堂、唐松山の三つの山が良く知られているが、登山者にかえりみられないような山も多い。地図を見て気が付くのは、黒又川第一、第二ダムへ山越えの道が何本も記載されていることである。ゼンマイ採りが通う道のようであるが、登山に使えるかどうか興味が引かれる。
 ほとら峯は、黒又川左岸にある山で、唐松山の東から高鼻山、土崩山を経て北上する尾根の末端部に位置する山である。
 唐松山に登った際に、稜線沿いに踏み跡が続くのを見て、この山域の山に興味を持った。国土地理院の三角点閲覧ホームページで点の記を見ていくと、登れそうな山がいくつか目に入った。ほとら峯は、須原の地図の北端にあって、見落とし易いのだが、穴沢の地図を合わせてみれば、すぐ北側を送電線が通過している。点の記には、「山道(巾1.0m)。尾根0.5km刈払いし仮の小径を作る。」とある。稜線に上がるまでは送電線の巡視路として整備の手が入っているだろうし、稜線に上がってからは入広瀬村と守門村との境界線になっていることから踏み跡が期待できるように思えた。登れるかどうかは賭のようなものであるが、この付近で確かめたい林道の状況などもあるので、ともあれ出かけてみることにした。
 高速代を節約するために、中之島から栃尾経由で入広瀬に向かい、大栃山から黒又川第一ダムへの道に進んだ。舗装された車道が続いていた。登り口は、送電線が目印なため、上を見上げながらの運転になった。横沢橋まで行きすぎて現地を確認し、引き返してめざす送電線の下に到着した。路肩の広場のようなものが付近になかったので、道幅が膨らんだ所で路肩駐車をした。
 よくお目にかかるような送電線巡視路の黄色い標識を期待したのだが、これは見あたらなかった。草が茂った刈り払い跡が、上に向かって急傾斜で続いているのが見つかった。これしかなさそうなので、この道を登ってみることにした。ひと登りすると、明瞭な山道に変わった。杉林を抜けると、道は右手の尾根に向かって方向を変えた。細かくじぐざぐを交えながらの急な登りが続いたが、しっかりした道で、ひと安心となった。道には、厚い蜘蛛の巣が張られ、昨日に引き継いで、ストックで切り開きながらの登りになった。
 尾根に上がると、送電線の鉄塔の下に出た。守門岳、浅草岳、毛猛山塊の眺めが広がった。青空が広がっていたが、台風接近中で、南風が吹き込んで真夏並の暑さになっていた。藪漕ぎ山行には、いささか時期が早いが、送電線の巡視路歩きなら、問題はない。鉄塔を見上げて、送電線のルート名や鉄塔ナンバーを探したが、書かれていなかった。第二鉄塔から第三鉄塔にかけては、周囲にブナ林が広がって、気持ちの良い道が続いた。第三鉄塔からトラバース気味に登っていくと、稜線上に登り着いた。
 一番気がかりな南方向へは、はっきりした踏み跡が続いていた。すぐ北側に鉄塔が立っていたので、様子を見に行ってみた。はっきりした刈り払い道が、さらに北に向かって続いていた。
 分岐からほとら峯へ向かうと、藪がうるさくなった。幸い、稜線通しの道で、迷う心配はなかった。緩やかに登っていき、597mピークに出たところで、踏み跡がはっきりしなくなり、赤布を付けながらの歩きになった。597mピークの上で、ルートを見失った。ほとら峯へは、地図上では直進すれば良いように見て取れるのだが、ほとら峯は、左の方向に見えた。磁石で方向を確認し、良く探して見ると、ピークから左に折れ曲がるように下っていく踏み跡が見つかった。下り口付近は笹に覆われて判りにくかったが、下っていくとはっきりした踏み跡が再び現れた。
 登りの傾斜が緩むと、台地状になったほとら峯の山頂に到着した。ブナ林を抜けて、少し先に進むと、草で覆われた広場に到着した。草の下を探すと三角点が見つかって、山頂であることを確認できた。腰を下ろす場所もないので、まずは、鉈で草刈りをした。木立に囲まれて、わずかに須原スキー場方面が見えるだけの山頂であった。あまりぱっとしない山頂ではあるが、登ったという話を聞かない山である。一般登山道のある山を登ったのとは別な充実感がある。ほとら峯から南には、踏み跡は見あたらなかった。
 下山は、赤布をしっかりつけてきたので、迷うこともなく稜線上の分岐まで戻ることができた。後は、しっかりした送電線巡視路なので、問題はない。猛烈な暑さになって汗がしたたり落ちるようになった。
 下山後は、暑さにへきへきして、黒又川第一ダムと大栃山細野線の偵察をしてから新潟に戻った。



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