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両留山


【日時】 2000年3月11日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 五頭山塊周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 両留山・りょうどめやま・213.0m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/津川/津川
【ガイド】 なし

【時間記録】 8:10 新潟発=(R.49、五十島、岡沢 経由)=9:45 中ノ沢川の橋〜10:00 発―10:38 稜線―10:59 両留山北峰〜11:06 南峰―11:28 北峰〜11:38 発―11:48 稜線―12:08 中ノ沢川の橋=(岡沢、五十島、R.49、安田、R.290、五十公野、南俣、五十公野、R.290、月岡、豊栄、R.7 経由)=16:00 新潟着

 五頭山塊の東山麓を縁取る新谷川と、五頭山塊から流れ出る中ノ沢川は、三川付近で阿賀野川へ合流している。両川に挟まれた阿賀野川右岸の丘陵地に両留山がある。両留山は、ほぼ同じ高さの南北二つの山頂からなり、南東には岩峰が屹立している。三角点は北峰に置かれている。登山者には馴染みの薄い山であるが、新三川温泉背後の裏山といえば、それと気が付く人も多いことと思う。

 この土曜日の第一の目標は、日曜日の山行のための、新潟周辺の山の林道の除雪状態の偵察であった。それだけでは物足りないので、簡単そうな山に登ることにした。3月に入ってようやく春の陽気と思ったのもつかの間、この週はすっかり冬に戻って寒い日が続いた。安田を過ぎる頃から、道路を雪が覆うようになった。まずは、菅名岳東の沼越峠の偵察。五十島からは、マンダロク山が真っ白な姿を現した。集落を過ぎてからも、今朝除雪されたばかりと思われる道が続いた。あわよくば沼越峠までもと思ったが、T字路の先の三月沢橋を渡った先で、県道は雪で閉ざされていた。治水工事のために、除雪が行われているようであった。県道村松三川線は12月1日から4月10日まで冬季閉鎖と掲示してあった。沼越峠から菅名岳は、行うなら4月中旬が狙い目か。
 車道にも雪が積もっている状態なので、林道の奥の山は無理な状態であった。幹線道路脇から歩き出すことができる山ということで、両留山を目指すことにした。この山は、新三川温泉の裏山であるが、そのために取り付き部に頭をひねることになった。温泉の裏手から登ると、風呂場のぞきと見とがめられる可能性がある。しかも、岩峰を見上げるように露天風呂が設けられている。東面は敬遠して、反対側の岡沢集落方面からのコースを考えた。岡沢集落南の橋を渡って南峰をめざすか、岡沢集落の北側の中ノ沢川を渡ったところから北峰をめざすコースの二つが考えられる。三角点が置かれているのは北峰なので、北側からのコースをとることにした。
 岡沢集落を過ぎた中ノ沢川にかかる橋の手前の除雪帯に車を停めた。川向こうに頭をのぞかせているのが両留山のようであるが、ここからの眺めでは、はっきりしたピークのようには見えなかった。橋を渡ってから、左岸の土手沿いに南に進んだ。川に向かって落ち込んできている尾根に取り付いて170m小ピークへ上がるつもりであった。尾根の手前に沢が入っていたので、左の谷間の田圃と沢の間に延びている痩せ尾根に取り付いた。雑木に覆われており、枝を揺らすと、昨晩積もった雪が、頭から降りかかってきた。ストックで枝を叩きながらの歩きになった。右手の尾根に移ろうと思ったが、数メートルの段差になった沢が高度を上げても続いた。尾根に移ることはあきらめて、北側に延びる稜線を目指すことにした。手入れの行き届いた杉林の中に入ると、薮もなくなり歩きやすくなった。雪帽子を被った杉林の中は、いつものような暗さも無く、楽しい歩きになった。
 稜線上に出て、右にコースを変えた。杉林の中を進んでいくと、北峰の下に出た。ここからは急斜面の登りになった。鉈目が続いて、境界標識が置かれているようであった。山頂直下は、雪の壁になっており、枝を掴みながら、慎重に這いあがった。登り着いた両留山の北峰は、小雪原となって絶好の展望台になっていた。東に三川温泉スキー場と荒倉山と白髭山。北には、笠菅山が大きく、その右手には、棚橋山、馬ノ髪山、俎倉山の三山が並んでいた。蒜場山から飯豊連峰は薄雲に隠されていた。西には、見上げるように、五頭連峰が横に広がっていた。眼下には新三川温泉を見下ろすことができ、プールのウォータースライダーは良く見えたが、露天風呂は岩峰に隠されていた。南峰に隠されて川内山塊方面の眺めが良くないのが残念であった。
 鉈目が稜線伝いに続いているので、南峰にも登っておくことにした。両留山の名前の由来は判らないが、両というからには二つセットの山であるように思われる。一旦下った後に登り返した南峰の山頂は、北峰よりも広いものの潅木がややうるさく、木に囲まれて、三川温泉スキー場方面の展望が開けているだけであった。
 北峰に戻って、風景をもう一度楽しんでから下山した。頂上直下の急な雪面は、潅木帯の中に突入して、枝を掴んで滑り降りた。杉林に戻ると、日に当たって、枝に積もった雪が融け出して、お天気雨の状態になった。歩く時間も長くは無いため、濡れるままにしておいたら、車に戻った時は体が冷えてきた。温泉が恋しくなったのと、両留山を麓から眺めるために、いつもの新三川温泉・ローズベリーに向かった。
 明日の山行の偵察のために、次いで、村杉温泉の菱ヶ岳登山口に向かった。国道から川沿いの道は雪に深い轍が刻まれて、朝は危険。温泉街の中から杉林の中を通る道が安全なことが判った。駐車場は除雪されており、多くの車が止まっていた。菱ヶ岳方面にもトレースが付いており、菱ヶ岳には登山者が入っているようであった。
 続けて、真木山への林道新発田南部線の偵察。五頭山塊北部の縦走の機会をうかがっており、車がどこまで乗り入れることができるのか知りたかった。剣龍峡の下の入口から雪は多くなり、上部のトイレの先で轍も切れていた。このルートは雪融けをもう少し待つ必要がありそうであった。
 明日は、高知山が第一候補であったが、先回除雪されていた林道を当たってみたが、雪に埋もれていた。南俣に回ってみると、集落の少し先で除雪は終わっていた。林道の上の雪も厚く、林道歩きに苦労しそうであった。林道の雪があらかた消えた頃が狙い目のようで、もう少し待つことにした。

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