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大龍山、里山


【日時】 2000年1月8日(土) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 曇り

【山域】 見附丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 大龍山・おおだつやま・241m・なし・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 長岡/三条/見附
【ガイド】 なし

【山域】 加茂三条丘陵
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 里山・さとやま・204.2m・二等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 新潟/加茂/加茂
【ガイド】 新潟の低山薮山(白山書房)

【時間記録】 9:15 新潟発=(北陸自動車道、三条燕IC、R.8、千把野、大面、北潟 林道北潟駒込線 経由)=10:25 林道分岐〜10:30 発―10:53 稜線―11:10 小ピーク(山頂点200Mの標識)―11:08 大龍山〜11:15 発―11:40 林道―11:43 林道分岐=(北潟、大面、西大崎、麻布、麻布谷黒水線 経由)=13:05 林道カーブ手前〜13:07 発―13:25 稜線取り付き―13:50 里山〜13:55 発―14:09 稜線取り付き―14:22 林道カーブ手前=(麻布谷黒水線、麻布、西大崎、三条燕IC、北陸自動車道 経由)=15:50 新潟着

 大龍山は、越後平野の縁に沿って広がる丘陵地帯の見附近くにある山である。この山の南山麓から東の稜線にかけては、一等三角点の道上山に至る際に利用する林道北潟駒込線が通っている。

 里山は、越後平野の縁に沿って広がる加茂・三条丘陵地帯にある山である。新潟県内で最も多くの山名が記載されている「加茂」の地形図の中で、この山は、その名前に反して比較的奥まった所にあるが、二等三角点が置かれていることから注目されることが多いようである。

 今年の干支の辰にちなんだ山を、地形図に記載されている山名を集めたデーター集で検索してみると、
辰尾山 761m 越後平岩
竜門山 1688m 朝日岳
竜海山 141m 小出
五龍岳 1590m 八海山
大龍山 241m 見附
 の五山が見つかった。新潟からの距離や、標高を考えると、見附丘陵にある大龍山が、今の季節に登るには丁度良さそうであった。
 大龍山の南山麓から東の稜線部を通過している林道北潟駒込線は、以前に道上山の一等三角点を訪れた時に通ったことのある道である。大面の集落には、林道北潟駒込線は通り抜けられないという看板が立っていた。行ける所まで行くつもりで車を進めた。まとまった雪は昨年来降っておらず、雪解けは進んで、山の斜面は落ち葉に覆われていた。大龍山の北山麓に進む林道を左に分け、右手に沢を見ながら進むと、舗装は終わって砂利道に変わった。その先からは、林道の雪も増した。林道北潟駒込線が、沢沿いの林道から分かれて標高を上げ始める所の分岐で車を停めた。20センチ程の雪の上に車の轍はさらに続いていたが、オフロード車のもののようであった。道上山のアンテナの保守の為の車かもしれない。歩き出しの現在位置を確認できたことと、大龍山から南に延びる尾根が気になって、ここから歩き出すことで良しとした。林道の雪はその先で深くなり、普通車には無理な状態になった。雪で覆われていると、林道歩きも悪いものではない。大きくつづら折りを繰り返していくと、稜線上に出て、林道は東に向きを変えた。
 ここから稜線伝いに大龍山に登ろうという作戦であったが、果たしてというべきか踏み跡が続いていた。テープも付けられており、小ピークを越して進んでいくと、山頂点400Mという標識が登山道の脇に立てられていた。その後も、距離を示す標識が置かれていた。登山道の周辺は雑木林となり、ひさしぶりの青空も広がって、気持ちの良い日溜まりハイクになった。傾斜の増した斜面を登り切って、ここが山頂かと思ったが、50M地点の標識があり、山頂はその先であった。
 大龍山の山頂は、三角点が無いかわりに、新しそうな石の祠が置かれていた。かたわらの木にはホウキが掛けられており、手入れのために度々登っている人がいるようであった。祠の謂れを書いたようなものは無かったが、山名からして、雨乞いあるいは水の神様と関係あるのであろうか。山頂は木立が取りまいていたが、その間からは、道上山のアンテナを眺めることができた。山頂から延びる踏み跡を先に進んでみると、少し先で二つに分かれた。右手の方がはっきりしており、古びた標識に水場の案内も書いてあり、一般に使われている下山路のようであった。左の踏み跡はやや薄かったが、磁石を合わせてみると、南に延びる尾根に続いているようであった。南に延びる尾根の地形ははっきりしており、葉の落ちきった今の季節なら、辿るのにはそう問題はなさそうであった。せっかくの薮山日和であったので、この踏み跡を下りることにした。
 左手に谷が落ち込んだほどほどの痩せ尾根が続いた。高度感のある気持ちの良い尾根歩きであった。潅木の枝が倒れ込んで、体を斜めにしてすり抜ける所もあったが、歩く上で支障にはならなかった。地図では、尾根は一本調子で下っているように見えたが、小さなピークを越す所も現れた。最後の杉林の中で踏み跡は判らなくなったが、直進方向に下っていくと、林道に降り立った。林道の舗装が途切れる少し手前で、僅かな歩きで車に戻ることができた。
 思い通りのコースを歩くことができたが、山頂から延びるもう一本の道がどこに続いているのかという疑問が残った。東に延びる尾根に続いているようであった。帰り際に、北に延びる林道に進んでみた。分岐から少し先の畑の脇に作業小屋があり、その脇の杉林の中に、山に向かっていく踏み跡が続いていた。山頂の祠への参道というなら、集落に近いことから、位置的には合っているように思えるのだが。
 時間も早いこともあり、昨年末に姫ノ城山に登った際に気になった里山に寄っていくことにした。里山に登るには、麻布谷の林道に車で入る必要があった。平野部では、雪は完全に消えており、どこまで車で進むことができるかが鍵であった。東大崎の集落の先から、麻布谷沿いの林道に進んだ。地図には書かれていない林道麻布谷鹿峠線という坂本に抜ける道を右に分けると、次第に山奥といった風情になり、林道の残雪も深くなった。タイヤが雪で滑るような所も出てきて、これ以上は無理だなと思うようになったところで、車の轍もとぎれた。雪の深さはともあれ、その先で倒木が道をふさいでいた。地図を確認すると、林道がカーブを切りながら、里山から北に延びる稜線に向かって上がり始める所であった。林道歩きもそれ程長くはなさそうなので、里山に向かって歩き出すことにした。
 足首程までもぐる雪道の歩きになった。周辺の林の中には雪はほとんど残っていないのに、林道の上にだけ、厚く雪が積もっていた。大きくカーブする林道を、地形を確認しながら進んだ。右上に稜線が迫った所で、林道から分かれて、杉林の中を登った。205ピークの南の稜線鞍部に出たようであった。木立に遮られて里山を目で確認することができなかったため、磁石の方向を合わせて進んだ。稜線沿いには、かすかであるが、踏み跡が続いていた。地図では、稜線の東の一段下がったところに破線が記入されているが、東斜面は残雪に覆われて、その道を辿ることは難しそうであった。林の中に雪に埋もれた沼のようなものも見えたが、これが「新潟の低山薮山」にも書かれている「枯れたアシがびっしり水面をおおっている」沼のようであった。緩やかに下った後に、里山に向かっての僅かな登り返しになった。前方が小高くなってそこが山頂かと思ったが、右手にはっきりした踏み跡が続いているので、稜線沿いに進むと、そのまま下りになって引き返しになった。杉林の中を高みに向かうと、雑木林との縁に三角点の白い標柱が立っているのが目に入った。無事に三角点も見つけることができて、里山への登頂を確認できた。里山の山頂は、周囲が木立に囲まれて展望は無く、地形的にも明瞭なピークではなかった。この三角点が無いと、ほんとうに登ったのかどうか、今一つ不安が残りそうな山頂であった。
 里山の山頂から北東に延びる尾根を下れば、車の置き場所に戻ることができるはずであったが、途中で付けてきた赤布の回収と、時間も午後になっていることから、そのまま来た道を戻ることにした。

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