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城山


【日時】 2000年1月3日(月) 日帰り
【メンバー】 単独行
【天候】 雨

【山域】 米山周辺
【山名・よみ・標高・三角点・県名】 城山・じょうやま・366.0m・三等三角点・新潟県
【地形図 20万/5万/2.5万】 高田/柿崎/柿崎
【ガイド】 なし

【時間記録】 7:30 新潟発=(北陸自動車道、米山IC、R.8 経由)=9:20 米山中バス停〜9:47 発―10 08 分岐―10:21 城山〜10:30 発―11:14 神社前―11:32 米山中バス停=(R.8、長崎、R.116 経由)=15:00 新潟着

 日本海にのぞむ米山は、1000mをわずかに切る標高しかもたないが、独立峰のために周辺から良く目立つ山である。古くから霊山として崇められてきており、米山甚句や三階節の民謡でも親しまれている。旗持山とも呼ばれる城山は、この米山が日本海に落ち込むところにあるピークである。北陸自動車道は、米山トンネルとして城山を貫いており、この山の名前を知らなくとも、ドライブの際にこの山の山頂を見たことのある者は多いはずである。

 元日に山歩きをしたので、次は3日にと考えたのが失敗であった。前日の晴天に反して、横殴りの雨になった。ともあれ、なんとか山登りをということで、悪条件の時にでもと思っていた米山の端山の城山に出かけることにした。この城山のことを知ったのは、新潟日報の投書欄からであった。地元の人のようであったが、海と米山の眺めが良い山で暇があれば登っているというような内容であった。登山口の状況については書かれていなかったが、地図には登山道の破線が書かれており、国道脇から登ることができそうであった。
 北陸道を米山ICでおりて国道8号線を走り、米山トンネルを抜けると、左手に妙興寺が現れた。墓地に向かって上がっていく道があったが、これが城山への登山道であるのか判らなかったので、尾根の末端をあたってみることにした。米山登山口の大平への入口にあたる米山中バス停脇から尾根に向かって上がっていく道があった。地図と照らし合わせれば、ここが城山の登山口のようであった。白い標柱が立っていたが、文字は完全に消えていた。城山登山口と書かれていたのだろうと、想像することにした。登山口は確認できたが、激しい雨のために歩き出すきっかけがつかめず、雨具を着込んでから車の中で様子見になった。風が強いだけに雲の流れるのも早く、雨足が弱まった所で、傘を片手に歩き出した。
 緩やかな尾根沿いの道が続いていた。登山道が窪んでいるために、風が遮られているのが好都合であった。進むに連れて、道を雪が覆うようになった。このあたりは、海岸近くではあるが、日本海を渡ってきた雪雲が米山にあたるために雪が降りやすいのであろうか。雪の上に最近のものと思われる足跡が続いていた。良く踏まれている道であると思ったら、山奥に段々畑が広がっていた。農作業のために通う道なのだろうか。緩やかに下って、前方を横切る尾根に登ると杉の植林地となり、左手に山に向かう道が分かれた。谷間の中を登っていくと、左手の尾根に道はのった。山頂が近づくにつれて、登山道は大きくジグザグを切るようになったが、雪道で長い距離を歩くのは疲れるので、そのまま直上を続けた。山頂直下になると、城跡らしい土塁も現れて、そのままでは登れずに右手の方に回り込むようにして山頂に立った。
 城山の山頂は、一面の雪原となり、周囲の展望が開けていた。日本海の海岸線は眼下に大きな弧を描きながら続いていた。山の縁に移動すると、北陸自動車道が山を貫いているのを見下ろすことができた。米山も、雲で山頂は隠されていたが大きく広がっていた。天気の良い時なら、のんびりと風景を楽しむことのできそうな山頂であった。広場の一隅に小さな祠が置かれ、その前の木の箱の中に登山者名簿が入っていた。記帳をして中をめくると、2日に二人、それ以前は、昨年の30日に登山者があったようである。そこそこに、登る人がいるようである。かたわらの木の標柱には、米山老人クラブと書かれており、地元の健康登山に利用されているのかもしれない。
 下りは、雪の上に足跡が残っていると油断したのが失敗であった。はっきりした足跡を辿って急斜面を下っていくうちに、登ってきた道とは様子が違うことに気が付いた。尾根沿いの道であったのが、谷間の中を下っている。辿っている足跡は、はっきりしているが、登ってきた時の足跡はうすらいでいた。一気に高度を落としてしまい、登り返すのも大変なので、少し様子をみることにした。杉の植林地に下ると、足跡は左にそれて少し登り返すような感じになり、雪が薄くなって見失ってしまった。無闇に歩き回って迷子になるのもいやなので、右手の尾根の方に歩いて、周囲の様子を確かめることにした。見晴らしが利く所にでると、左手に聖ヶ鼻のピークを見ることができた。本来ならば、右手前方に見えるはずで、90度近くずれた方向に下ってきてしまったようである。幸い尾根の上に道が続いていた。そのまま下っていくと畑が現れて、その下を国道が走っていた。国道に降り立った所は、払川の橋近くで、車まで戻るにはしばらく国道を歩く必要があった。
 正月早々、お粗末な歩きをした少々反省した。激しい雨風が続いたままなので、一般道を走って新潟に戻ることにした。
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